{"created":"2023-05-15T14:45:29.492731+00:00","id":62160,"links":{},"metadata":{"_buckets":{"deposit":"9b8cac62-37b2-4d26-8aff-b16174f9418c"},"_deposit":{"created_by":1,"id":"62160","owners":[1],"pid":{"revision_id":0,"type":"depid","value":"62160"},"status":"published"},"_oai":{"id":"oai:repo.qst.go.jp:00062160","sets":["10:29"]},"author_link":["614713","614718","614716","614715","614721","614720","614714","614719","614717","614722"],"item_10005_date_7":{"attribute_name":"発表年月日","attribute_value_mlt":[{"subitem_date_issued_datetime":"2007-07-21","subitem_date_issued_type":"Issued"}]},"item_10005_description_5":{"attribute_name":"抄録","attribute_value_mlt":[{"subitem_description":"目的:高LET放射線の生物効果に関して、同様のLET値であっても照射される核種が異なると、生物学的効果比(RBE)のLET-RBE曲線の形が異なるという報告がいくつかなされている。我々の研究結果からも、炭素とネオンイオンによる細胞致死とクロマチン損傷誘発のLET-RBE曲線の極大ピークが高LET側にシフトすることを示し、さらに、炭素、ネオン、シリコン、鉄イオンによる正常細胞の細胞致死効果においてもLET-RBE曲線の形が異なることを示した。そこで我々は、上記の報告と同様の加速核種及び細胞を用いて、照射直後に観察されたクロマチン損傷と照射24時間後の修復されずに残っているクロマチン損傷を調べ、LETと加速核種依存性について検討した。\n材料・方法:細胞はヒト胎児皮膚由来正常細胞を使用し、加速核種は炭素、ネオン、シリコン、鉄イオンの4種類でそれぞれ4〜6 LETについて調べた。比較対照として、200 kV, 20 mA, X線を使用した。照射直後及び照射24時間後に早期染色体凝縮法(PCC法)を用いてクロマチン損傷を検出した。PCC法でクロマチンを凝縮している途中での修復を出来るだけ除くために、照射直後のみにタンパク質阻害剤であるcycloheximode (25microg/ml)を添加した。\n結果:照射直後、照射24時間後においてのそれぞれの線量効果関係よりRBEを計算した。照射直後に観察されたクロマチン損傷誘発のLET−RBE曲線はLET及び加速核種に関係なくほぼフラットな曲線を示した。一方、照射24時間後の段階で修復されずに残っているクロマチン損傷誘発のLET−RBE曲線は、炭素、ネオン、シリコンイオンでは、それぞれ84 keV/micrometer、158 keV/micrometer、113 keV/micrometer付近でピークを示す曲線を示したのに対し、鉄イオンでは200 keV/micrometer〜400 keV/micrometerとLETの上昇と共にRBEも増加した。\n次に、細胞致死効果とクロマチン損傷誘発効果との相関関係を検討した。照射直後に観察されたクロマチン損傷誘発と細胞致死効果の相関係数は炭素、ネオン、シリコン、鉄イオンそれぞれで、r= 0.781、r= 0.693、r= 0.844、r= -0.1とすべての加速核種において相関関係を示さなかった。一方、照射24時間後の段階で修復されずに残っているクロマチン損傷誘発と細胞致死効果の相関係数は炭素、ネオン、シリコン、鉄イオンそれぞれで、r= 0.855 (p=0.05)、r= 0.855 (p=0.1)、r= 0.741、r= -0.92と炭素、ネオンイオンでは良い相関関係を示したが、シリコン、鉄イオンでは相関関係を示さなかった。\n結論:照射直後に観察されたクロマチン損傷誘発と細胞致死効果に相関関係が見られなかったのは、細胞致死効果は重粒子線照射によって生じた細胞損傷からの回復を考慮した実験データであるのに対し、照射直後に生成されるクロマチン損傷誘発効果は生じたクロマチン切断の再結合等の修復減少の影響を出来るだけ少なくし、重粒子線種類によらず物理学的なエネルギー付与に強く依存して生成された実験データであるためと考えられる。そのため、照射24時間後の段階で修復されずに細胞内に残存しているクロマチン損傷誘発効果と細胞致死効果は良い相関関係にある傾向を示した。ただし、シリコンや鉄イオンで相関関係を示さなかったのは、これらのイオンでは細胞内の局所で非常に大きなエネルギーを付与した結果単位吸収線量あたりに生成される修復不能なクロマチン切断数が細胞致死に必要とされる切断数を遙かに超えた結果(over kill効果)であると考えられる。\n以上の結果より、異なる核種のイオンビームに対する生物効果は、照射直後に生成される細胞損傷が物理学的なエネルギー付与に依存した定量的な関係として説明されるのに対して、照射後修復現象などの生物学的な要因が加わってくる時間オーダーにおいては加速核種やエネルギーの違いによる局所におけるエネルギー付与構造の違いによって生成されると考えられる細胞損傷の種類の違いがその核種やLETに依存した密接に関係した現象として説明されるものと考えられる。","subitem_description_type":"Abstract"}]},"item_10005_description_6":{"attribute_name":"会議概要(会議名, 開催地, 会期, 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