@misc{oai:repo.qst.go.jp:00062011, author = {長谷川, 純崇 and 長谷川 純崇}, month = {Jan}, note = {がんの基礎研究、特に発がん研究は、分子、細胞レベルからモデル動物を用いた個体レベルまで幅広く研究が行われている。分子生物学や細胞生物学的手法の進歩により、発がんに関わる遺伝子およびタンパク質の機能解析が詳細に行われ、ここ20年で膨大な知見が蓄積した。しかし、果たしてこれらの知見だけで本当に“がん”の本質を解明することが出来るのだろうか?ここで改めて、我々の真の研究対象は宿主個体内に発生した悪性腫瘍であることを指摘したい。この対象の本質的理解のためには、がん細胞の性質も“個体内”というコンテキストのなかで捉えていく視点が不可欠であり、IN VIVO TUMOR CELL BIOLOGYを確立する必要がある。 小動物個体を使った実験において(これに限らないが)、鍵となるのは実験対象の正確な計測であることは言うまでもない。今までの科学の歴史を見れば明らかなことだが、科学の進歩は計測機器の開発改良に大きく依存しており、新しい測定機器が我々を新たな地平へ導いてくれるといっても過言ではない。この点において、遺伝子解析におけるシークエンサーやPCR装置、タンパク質解析における質量分析計、細胞レベル解析における各種顕微鏡といった関係が、小動物実験では未だ確立していないように思われる。我々がん研究者が望んでいるのは、生きた小動物内の腫瘍にアクセスできる、高感度で高解像度、そして誰にでもストレスなく使える“顕微鏡”的(微視的という意味ではない)イメージング機器である。 我々のグループでは、このような機器が開発され、利用することを念頭におき発がんのモデル動物の作製、がん細胞の生化学的解析、がんの早期診断や治療のための標的分子の同定に力を入れて研究を行っている。近い将来、小動物PETを始めとする小動物イメージング装置がラボのルーチンワークとなり、まさに、“鍋釜”のように使える日が待ち遠しい。その時、がん研究は、今とは違った地平に立っていることだろう。, 平成18年度次世代PET研究会}, title = {小動物イメージング装置への要望―IN VIVO TUMOR CELL BIOLOGYを目指して―}, year = {2007} }