@misc{oai:repo.qst.go.jp:00061832, author = {鈴木, 雅雄 and 鶴岡, 千鶴 and 内堀, 幸夫 and 北村, 尚 and 鈴木 雅雄 and 鶴岡 千鶴 and 内堀 幸夫 and 北村 尚}, month = {Sep}, note = {より現実化する人類の宇宙空間への進出にともなって問題となる宇宙放射線に対する宇宙環境や高高度飛行における宇宙船・航空機内での人体影響は、地球環境科学や宇宙環境科学の分野において大きな関心事の一つである。このような放射線源に対する生物影響研究で特に問題となってくるのは、低線量・低線量率の照射効果であり、特に宇宙放射線による生物影響を考える時、線質の異なる様々な放射線の低密度・低線量率被曝による生物影響を明らかにしなければならない。本年は、線質の異なる放射線について、電磁波放射線(ガンマ線)、中性子線、粒子線(ヘリウム、炭素)をそれぞれ単独で低線量(率)/低密度照射したときの細胞応答の違いを明らかにした研究成果を報告する。137Csガンマ線、241Am-Be中性子線、ヘリウム、炭素をそれぞれ7-8時間掛けて1mGy(1mSv)相当の線量をヒト正常細胞に照射し、それに引き続き200kV X線を急性照射してX線に対する細胞致死と誘発突然変異を調べた。コロニー形成法による細胞の増殖死を指標とした細胞致死効果は、X線単独で1.5Gy照射した時の細胞生存率に比べて、ガンマ線、中性子線(1mSv、1mGy)、ヘリウムイオン、炭素イオンそれぞれ低線量(率)/低密度前処理を施した細胞集団のX線致死感受性に有意な差は現れなかった。hprt遺伝子座を標的として、6チオグアニン耐性コロニーの出現頻度より検出した突然変異誘発効果は、ガンマ線低線量前処理をした場合は、X線急性照射単独対照群の場合と比べて変化はなかったが、ヘリウムイオン低密度照射前処理を行った場合は対照群に比べて1.9倍、炭素イオン低密度照射前処理の場合は4.0倍高頻度に突然変異誘発が増強されることが判った。一方、中性子線低線量率前処理の場合は、逆にX線誘発突然変異が抑制される結果を得た。以上の結果から、線質の異なる放射線である電磁波放射線、中性子線、イオンビームにおいて、低線量率/低密度照射に対する細胞の応答が全く異なっていることが示唆される。またイオンビームであっても核種及びLETに違いによって、効果の定量的な関係において違いが存在することが示唆される。, 日本宇宙生物科学会第20回大会}, title = {線質の異なる放射線低線量照射によって誘導される細胞応答の違い}, year = {2006} }