{"created":"2023-05-15T14:45:10.298304+00:00","id":61729,"links":{},"metadata":{"_buckets":{"deposit":"ee9a3091-5283-4d92-838d-be9bb109c1e0"},"_deposit":{"created_by":1,"id":"61729","owners":[1],"pid":{"revision_id":0,"type":"depid","value":"61729"},"status":"published"},"_oai":{"id":"oai:repo.qst.go.jp:00061729","sets":["10:29"]},"author_link":["611066","611065"],"item_10005_date_7":{"attribute_name":"発表年月日","attribute_value_mlt":[{"subitem_date_issued_datetime":"2006-08-23","subitem_date_issued_type":"Issued"}]},"item_10005_description_5":{"attribute_name":"抄録","attribute_value_mlt":[{"subitem_description":"放射光の臨床応用として近年注目されているMicrobeam Radiation Therapy (MRT)は、50-120keVの白色X線を200ミクロン程度の間隔に並んだ幅20ミクロン程度のスリット状のコリメータを通してがん組織に照射する方法である。その特徴はがん細胞だけが死滅して,照射の際に電磁波放射線が透過したがん組織前後の正常細胞は損傷を受けないとする報告がなされている(Slatkin et al., PNAS,8783-8787,1995)。この現象はさらに別の研究機関で確認され疑う余地はないが、そのメカニズムについてはほとんどわかっていない。しかしながら、スリット状マイクロビーム照射でX線を照射された領域と照射されない領域が交互に並ぶ組織内での細胞照射条件から、バイスタンダー効果の関与がメカニズムの一つであることを示唆される。\n\\n実験には、ヒト皮膚由来の正常細胞とヒトメラノーマ由来のがん細胞株を用いた。放射光マイクロビームの照射はSPring-8のBL28B2を利用して行った。白色光をスリット幅25µmのコリメータ(スリットピッチ200µm ) によってマイクロビーム化し、細胞培養可能なスライドチャンバー(Nunc 178599)に付着させたコンフルエント状態の細胞に、種々の線量のマイクロビームを照射した。細胞致死効果は、コロニー形成法による細胞の増殖死として検出した。またバイスタンダー効果のメカニズム解明のため、本研究では細胞同士が接触した状態での細胞間情報伝達に注目して、細胞間情報伝達機構のうちのgap junctionの特異的な阻害剤であるγ-isomer of hexachloro-cyclohexaneを、照射前24時間から照射中に掛けて細胞に処理して細胞致死効果を検出することによって、バイスタンダー細胞致死誘発効果と細胞間情報伝達機構との関係を調べた。\n\\n得られた結果は、以下のようにまとめられる。\n(1)マイクロビームが照射される細胞面の全面積(10%)に対して、正常細胞およびがん細胞の細胞生存率の線量効果関係は90%生存率でレベルオフすることが無く、指数関数的に減少していった。\n(2)正常細胞では、細胞間情報伝達を阻害した場合の細胞生存率は、阻害しなかった場合に対して何れの線量においても低い値であった。\n(3)一方がん細胞株では、何れの線量についても正常細胞で観察されたような細胞間情報伝達に依存する細胞生存率の差がなかった。\n 以上の結果から、正常細胞およびがん細胞どちらにおいても直接照射以外の原因で細胞致死が生じていることがわかる。さらに生じた細胞致死に対して、正常細胞ではgap junctionを介した細胞間情報伝達機構が密接に関連したメカニズムによって、マイクロビーム照射細胞の細胞内放射線損傷が修復されたことが示唆される。その結果として、全細胞集団の内マイクロビームを照射された約10%の細胞の生存率がその周囲に存在する約90%の非照射細胞による何らかの作用によって見かけ上回復する(バイスタンダーレスキュー効果)現象が観察された。一方、がん細胞株では、正常細胞でみられたようなバイスタンダー効果が誘導されなかったことが示唆される。","subitem_description_type":"Abstract"}]},"item_10005_description_6":{"attribute_name":"会議概要(会議名, 開催地, 会期, 主催者等)","attribute_value_mlt":[{"subitem_description":"シンクロトロン放射光マイクロビームによる生物影響研究セミナー","subitem_description_type":"Other"}]},"item_access_right":{"attribute_name":"アクセス権","attribute_value_mlt":[{"subitem_access_right":"metadata only access","subitem_access_right_uri":"http://purl.org/coar/access_right/c_14cb"}]},"item_creator":{"attribute_name":"著者","attribute_type":"creator","attribute_value_mlt":[{"creatorNames":[{"creatorName":"鈴木, 雅雄"}],"nameIdentifiers":[{"nameIdentifier":"611065","nameIdentifierScheme":"WEKO"}]},{"creatorNames":[{"creatorName":"鈴木 雅雄","creatorNameLang":"en"}],"nameIdentifiers":[{"nameIdentifier":"611066","nameIdentifierScheme":"WEKO"}]}]},"item_language":{"attribute_name":"言語","attribute_value_mlt":[{"subitem_language":"jpn"}]},"item_resource_type":{"attribute_name":"資源タイプ","attribute_value_mlt":[{"resourcetype":"conference object","resourceuri":"http://purl.org/coar/resource_type/c_c94f"}]},"item_title":"シンクロトロン放射光スリット状X線マイクロビーム誘発バイスタンダー致死効果","item_titles":{"attribute_name":"タイトル","attribute_value_mlt":[{"subitem_title":"シンクロトロン放射光スリット状X線マイクロビーム誘発バイスタンダー致死効果"}]},"item_type_id":"10005","owner":"1","path":["29"],"pubdate":{"attribute_name":"公開日","attribute_value":"2006-08-24"},"publish_date":"2006-08-24","publish_status":"0","recid":"61729","relation_version_is_last":true,"title":["シンクロトロン放射光スリット状X線マイクロビーム誘発バイスタンダー致死効果"],"weko_creator_id":"1","weko_shared_id":-1},"updated":"2023-05-15T21:38:59.944888+00:00"}