@misc{oai:repo.qst.go.jp:00061716, author = {柿沼, 志津子 and 甘崎, 佳子 and 山内, 一己 and 西村, まゆみ and 今岡, 達彦 and 島田, 義也 and 柿沼 志津子 and 甘崎 佳子 and 山内 一己 and 西村 まゆみ and 今岡 達彦 and 島田 義也}, month = {Jul}, note = {【目的】我々の生活環境には、タバコ、食事成分、大気汚染物質など様々な発がん要因が存在する。したがって、放射線被ばくによるヒトの発がんは、放射線と生活環境要因との複合影響の結果であると考えられる。しかしながら、複合曝露の線量(用量)効果関係とその発がんメカニズムのデータは、ほとんど蓄積していない。本研究では、X線およびエチルニトロソウレア(N-ethyl-N-nitrosourea:ENU)の複合曝露によるマウス胸腺リンパ腫発生の線量効果関係を低線量域まで明らかにし、さらに発生したリンパ腫のがん関連遺伝子の解析から、複合効果を分子生物学的メカニズムのレベルで解析した。 【材料と方法】4および8週齢のB6C3F1雌マウスに、X線(0.2、0.4、0.8、1.0、1.2、1.6および2.0 Gy)を1週間間隔で4回照射し放射線誘発胸腺リンパ腫を、また、ENU(50、100、200、および400 ppm)を飲料水として4週間投与することによりENU誘発胸腺リンパ腫を作成した。複合影響の検討は、4週齢からX線照射(0.2 - 1.0 Gy x 4)、8週齢からENU(50 - 200 ppm)投与により、または発がん処理の順番を逆にして複合処理胸腺リンパ腫を誘発し、得られた胸腺リンパ腫細胞のIkarosの変異解析を行った. 【結果】X線誘発胸腺リンパ腫の線量効果関係は、0.4 Gy前後に閾値をもつS字型を示し、1.6 Gy(x 4回)で飽和した。ENU誘発胸腺リンパ腫の用量効果関係は、50 - 100 ppmに閾値をもつ直線型を示した。中高線(用)量から閾値を含む低線(用)量のX線とENUの組み合わせで複合影響を検討した結果、X線→ENUの順に曝露した場合は、高線量(0.8、1.0Gy)とENUの複合では相乗的、低線量(0.2,0.4Gy)との組合せでは、拮抗的であった。また投与の順番を逆にした場合は、いずれの線量、用量の組合せでも相加的であった。複合曝露で得られた胸腺リンパ腫のIkarosについて変異解析を行った。Ikarosの変異の特徴は、放射線誘発胸腺リンパ腫では、スプライシング異常、発現抑制、点突然変異タイプでLOHを伴っていたが、ENU誘発胸腺リンパ腫では、LOHを伴わない点突然変異タイプのみであった。複合曝露誘発胸腺リンパ腫におけるIkarosの変異は、X線→ENU曝露ではENUタイプで、ENU→X線曝露ではX線タイプであった。以上の結果より、複合のタイプは、線量・用量および曝露の順番に依存して変動することが明らかになった。また、曝露の順番を変えると発がんメカニズムも変動することが示唆された。, 第16回乳がん基礎研究会}, title = {胸腺リンパ腫発生における放射線と化学発がん物質の複合影響とそのメカニズム解析}, year = {2006} }