@misc{oai:repo.qst.go.jp:00061535, author = {今岡, 達彦 and 西村, まゆみ and 寺本, 彩子 and 西村, 由希子 and 太田原, 雅美 and 柿沼, 志津子 and 前川, 昭彦 and 島田, 義也 and 今岡 達彦 and 西村 まゆみ and 寺本 彩子 and 西村 由希子 and 太田原 雅美 and 柿沼 志津子 and 島田 義也}, month = {Nov}, note = {【目的】人間は多数の発がん要因へ複合的に暴露されており、ヒトや動物での発がんの観察では、相乗・相加などの複合現象が知られている。そのメカニズムとして、二要因がまったく同一あるいは独立の作用をもつ場合は相加性を、多段階過程の異なる段階に作用する場合は相乗性を示すと考えられているが、これは単独発がんメカニズムからの演繹に過ぎない。本研究は複合発がんを実験的に解析することを目的とした。【方法】7週齢Sprague-Dawleyラットを対照群、γ線(2 Gy)照射群、メチルニトロソ尿素(MNU; 40 mg/kg, i.p.)投与群、γ線−MNU複合処理群に分けて処理し、約300日の観察期間ののちに解剖した。HE染色標本により乳腺腫瘍の病理を、PCR-RFLP法によりH-ras遺伝子の突然変異を解析した。【結果】(1)γ線−MNU複合処理群ではγ線あるいはMNUの単独処理群と比べて、悪性腫瘍の発生が促進されたが、良性腫瘍においてはそのような複合影響が認められなかった。 (2) H-ras遺伝子の変異は、誘発要因にかかわらず、良性腫瘍には認められなかった。悪性腫瘍における変異はMNU誘発のものにのみ見られ、自然発症あるいはγ線単独によって誘発された腫瘍には認められなかった。(3) (1)で観察された悪性腫瘍への複合処理の影響を詳しく調べるため、H-ras変異のある腫瘍とない腫瘍にわけて解析したところ、H-ras遺伝子変異のある腫瘍にのみ複合処理による促進が見られ、変異のない腫瘍には見られなかった。【考察】ラット乳腺腫瘍の誘発において、γ線はH-ras変異を介さない経路で、MNUはH-ras変異を介する経路および介さない経路で悪性腫瘍を誘発する。複合発がんにおいてはこれらとは別に、H-ras変異を介する経路をγ線が促進しており、これにより複合処理による発がん促進の大部分が説明される。この経路ではγ線とMNUが同一過程の異なる二段階に作用しており、原理的には相乗的に作用する可能性もある。, 第47回日本放射線影響学会大会}, title = {放射線とメチルニトロソ尿素の複合暴露によるラット乳腺発がんのメカニズム}, year = {2004} }