@misc{oai:repo.qst.go.jp:00061531, author = {今岡, 達彦 and 岡本, 美恵子 and 西村, まゆみ and 西村, 由希子 and 太田原, 雅美 and 柿沼, 志津子 and 東海林, 裕 and 島田, 義也 and 今岡 達彦 and 西村 まゆみ and 西村 由希子 and 太田原 雅美 and 柿沼 志津子 and 東海林 裕 and 島田 義也}, month = {Sep}, note = {【目的】放射線のヒト乳腺に対する発癌性は、思春期以前に被ばくした場合に著しく高いことが知られているが、そのメカニズムはよくわかっていない。Minマウスは、Apc遺伝子の短縮型変異(ApcMin)をヘテロにもつ、ヒト大腸の家族性腺腫性ポリポーシスのモデル動物であるが、乳腺腫瘍(adenoacanthoma)も発症する。そこで我々は本モデルを用い、放射線による乳腺腫瘍誘発効果の被ばく時齢依存性を検証した。 \n【方法】C57BL/6Jの遺伝的背景をもつ野生型およびMinマウス(各群6〜15匹)に対し、2, 5, 7あるいは10週齢でエックス線2Gyを全身照射した。マウスは18週齢で乳腺の病変を解析し、その数を計測した。また腫瘍のパラフィン包埋標本から、マイクロダイセクション法により腫瘍中の上皮組織を採取し、Apc遺伝子座のヘテロ接合性の消失(LOH)を解析した。さらに腫瘍において免疫組織化学的にβカテニン蛋白質の局在を検討した。 \n【結果】Minマウスでは、春期後である7および10週齢に被ばくした場合のみ、乳腺腫瘍(adenoacanthoma)の発生が20%から60〜70%へ増加(P < 0.05)、腺癌の発生も0%から約20%に増加(P = 0.2)した。2, 5および7週齢に被ばくしたMinマウスでは、嚢胞性の結節が生じた。野生型マウスでは乳腺の病変は見られなかった。Minマウス乳腺腫瘍の腺癌部では野生型Apc遺伝子が消失しており、腫瘍の上皮細胞核ではβカテニン蛋白質の異常蓄積が認められた。 \n【考察】Minマウスではヒトとは異なる年齢依存性が見られた。Apcおよびβカテニンは乳腺において、小葉前駆細胞の増殖シグナルの伝達に関与することが知られている。Minマウスの乳腺腫瘍の発生する機序については、次のように考えられる。すなわち、放射線の影響によって小葉前駆細胞の野生型Apc遺伝子が消失し、βカテニンの増殖シグナルが亢進して、腫瘍形成につながる。昨年の本研究会で報告したように、小葉前駆細胞は春期の前後で約100倍に増加する。本研究で観察された被ばく時齢依存性は、放射線の標的である小葉前駆細胞の数によって決定されていると推定される。, 第15回乳癌基礎研究会}, title = {Minマウスにおける電離放射線の乳腺腫瘍誘発作用の被ばく時齢依存性}, year = {2005} }