@misc{oai:repo.qst.go.jp:00061474, author = {大町, 康 and 荻生, 俊昭 and 大町 康 and 荻生 俊昭}, month = {Oct}, note = {中性子線は低LET放射線と比べて生物影響が強く、その程度にはエネルギー依存性があることが知られている。中性子線のヒトでのリスクを考える上で、医療用RI生産や中性子捕捉療法のための加速器、原子炉、航空機・宇宙飛行における宇宙線等、生物影響評価の対象とする中性子線のエネルギー範囲は広い。1999年にわが国で起きた臨界事故は、中性子線が高い割合で放出されたことが特徴であり、中性子線の生物影響研究の重要性を改めて認識させた。現時点ではヒトにおけるリスクの直接算定に利用可能な疫学集団はなく、中性子線の影響評価において動物実験がきわめて重要である。 これまでに実験動物を用いた中性子線影響研究は数多く行われているが、依然としてそれら生物影響の詳細については不明な点が多い。一方、これまでの動物実験データの発がんリスクの推定や放射線防護基準への反映方法が不明であり、また、中性子線の影響は過小評価されているという批判もある。  放医研では2001年度から中性子線の生物影響に関する研究を開始した。評価対象とする中性子エネルギーは、JCO事故におけるデータを基に、10MeVおよび2MeV以下とした。現在、サイクロトロンを用いて10MeV中性子線照射実験を行っている。なお、2MeV以下の中性子線発生のための静電加速器の導入・開発が現在進めている。  研究領域は発がん、胎児影響、継世代影響の3つとし、課題選定にはJCO周辺住民が訴えた不安も考慮した。発がん研究では、ヒトでのリスクが高い腫瘍に着目し、現在はマウス骨髄性白血病について実験を行っている。胎児影響研究は、出生後の健康損害の点から脳神経発達異常に着目し、照射後早期に生じるマウス胎児脳の神経細胞死について解析中である。これらの実験の進捗状況と今後の計画について紹介する。, 第46回日本放射線影響学会}, title = {放医研における中性子線生体影響研究}, year = {2003} }