@misc{oai:repo.qst.go.jp:00061466, author = {佐藤, 大樹 and 山口, 恭弘 and 大町, 康 and 荻生, 俊昭 and 高田, 真志 and 山口 恭弘 and 大町 康 and 荻生 俊昭 and 高田 真志}, month = {Jun}, note = {小動物に対する中性子照射実験のデータをヒトへ適応するため、計算シミュレーション手法を用いて、実験動物の体内における入射中性子及び二次放射線の挙動を解析している。本発表では、解析手法及び幾つかの計算結果について報告する。 \nキーワード:中性子被ばく, 生物影響, 体積差, エネルギー沈着, MCNP \n1.緒言 小動物を用いた実験結果からヒトにおける中性子の生物影響を推定予測するためには、小動物とヒトの体積や解剖学的構造の差を考慮した解析が不可欠になる。しかし、これらの差を考慮して生体内での粒子生成及びエネルギー沈着量を詳細に解析した研究報告はない。 体内に入射した中性子は、生体を構成する元素との散乱及び核反応を通し、最終的には荷電重粒子または電子としてエネルギーを沈着させる。この際、荷電重粒子と電子とでは、エネルギー沈着密度が異なるため、現れる生物影響にも差が生じる。また、荷電重粒子と電子の割合は、照射対象の体積にも大きく依存する。よって、小動物における実験データをヒトへ適用するためには、エネルギー沈着を行った粒子種に着目した解析が不可欠となる。  本研究では、汎用モンテカルロコードMCNPを用い、生体内での粒子生成及び輸送を解析した。 \n2.計算 対象生物の体積差によるエネルギー沈着過程の違いを調べるため、直径5cm及び30cmの組織等価球の中心における吸収線量の荷電重粒子成分と電子成分をそれぞれ計算した。入射中性子エネルギーを、熱領域から10MeVまで変化させることにより、エネルギー依存性についても考察した。 \n3.結果 図1に、直径5cm及び30cmの組織等価球の中心における吸収線量を示す。図より、電子の吸収線量への相対的寄与が、入射中性子エネルギーの減少、及び照射対象の体積の増加にしたがって、増加している事が分かる。ヒトのような大きな体系では、入射中性子は輸送過程で減速され、水素原子の熱中性子捕獲反応により多くの二次光子を生成する。この二次光子は、核外電子とコンプトン散乱を起こし電子を弾き出す。このため、吸収線量において電子成分が支配的になる。一方、マウスのような小さな体系では、入射中性子は十分に減速されず、散乱や核反応による荷電重粒子を生成する。よって、荷電重粒子成分の割合が大きくなる。  今後は、荷電重粒子の内訳を調べるため、それぞれの荷電重粒子毎の生成スペクトルを適切に計算する手法を確立する。また、小動物とヒトのボクセルファントムを作成し、各臓器における吸収線量及びその内訳を計算する。, 第3回モンテカルロシミュレーション研究会}, title = {小動物に対する中性子照射実験のシミュレーション解析}, year = {2004} }