{"created":"2023-05-15T14:44:43.212835+00:00","id":61129,"links":{},"metadata":{"_buckets":{"deposit":"543d9f24-deaf-4363-b187-1d4da8d2afc7"},"_deposit":{"created_by":1,"id":"61129","owners":[1],"pid":{"revision_id":0,"type":"depid","value":"61129"},"status":"published"},"_oai":{"id":"oai:repo.qst.go.jp:00061129","sets":["10:29"]},"author_link":["605484","605486","605485"],"item_10005_date_7":{"attribute_name":"発表年月日","attribute_value_mlt":[{"subitem_date_issued_datetime":"2005-07-16","subitem_date_issued_type":"Issued"}]},"item_10005_description_5":{"attribute_name":"抄録","attribute_value_mlt":[{"subitem_description":"はじめに:酸素効果のメカニズムは酸素と水の放射線分解物との共同間接作用が主であり、具体的にはそれらの反応によって還元による分子修復の抑制、酸化による分子損傷の増強が生物学的増感を起こすものと考えられている[1]。しかし、大腸菌[2]、酵母細胞[3]やチャイニーズハムスター細胞[4]を使った生存率実験において修復系の有無によって最大酸素増感比(最大OER)にかなりの差異があることが報告され、酸素効果のメカニズムとして生物学的要素も考慮しなければならない。\n我々はDNA二本鎖切断(DSB)を指標に、初期損傷と修復後の残余DSBのOERを算出し細胞生存率のOERと比較した。その結果、初期損傷のOER値は修復過程を経て減少し、細胞生存率レベルまでに減少した。このことからDSBの修復が酸素効果のメカニズムとして重要であることを見出した(現在投稿中)。また、照射後15分でDSBのOER値は細胞生存率レベルに達したことから短い時間でのDSB修復が重要であると考えた。本研究ではDNAのDSB修復に関わる非相同末端結合(nonhomologous end-joining:NHEJ)の関与を検討するため、wortmanninを用いてDNA-PK活性を低下させた系またはKu80変異株であるxrs6細胞を用いた系でCHO細胞(Wild-type)とコロニー形成能およびDNA損傷において比較した。\n\\n材料・方法:細胞はCHO細胞とそのKu80変異株のxrs6細胞を用いた。\n低酸素下照射:照射1時間前から純窒素と二酸化炭素の混合ガスで置換を行い、照射中も混合ガスを流し続けた。\nコロニー形成実験:Wortmanninを用いた系ではCHO細胞に放射線照射前2時間から照射後5時間までwortmannin培地(20μM)で処理し、その後にコロニーアッセイを始めた。CHO細胞およびxrs6細胞は照射後直ちにアッセイを行った。\nDNA損傷の検出:DNA損傷の検出には定電圧電気泳動法(Static-Field Gel Electrophoresis)を用いた。照射後のDNA損傷修復は大気下37℃で行った。Wortmanninを用いた系では放射線照射前2時間から照射後15分までwortmannin培地で処理した。\n\\n結果:CHO細胞において初期DSBのOERは5.7 ± 0.44であったが15分間の修復後のOERは3.4 ± 0.37であった。最大5時間まで修復を行ったがOER値は大きく変わらなかった(3.6 ± 0.65)。細胞生存率のOERは2.8 ± 0.19であった。しかし、NHEJ機構を抑制した2つの系では初期DSBのOERと修復15分後のDSBのOERはほぼ同程度であり、細胞生存率のOERより高い値を示した。\n\\n考察・結論:CHO細胞を使った結果から、初期DSBのOERと細胞生存率のOERとに有意な差があることからラジカル等の放射線化学的なメカニズムだけでこの2つのOER値の違いを説明することは難しいと考えられる。また、修復後の残余DSBのOERが細胞生存率のOERに近いことから、生物学的な「修復」が重要であると考えた。さらに2つの異なったNHEJ抑制系でDSBのOER値が減少しなかったことから、修復15分間でOER値が減少する機構としてNHEJが強く関与していることが明らかとなった。つまり、酸素効果のメカニズムとして、化学的要素に加え生物学的要素も重要であり、その1つとしてNHEJ機構によるDSB修復が関与していると考えられる。\n\\n文献:\n[1]P. Howard-Flanders et al., Radiat. Res., 7 (1957) 518-540\n[2]I. Johansen et al., Radiat. Res., 58 (1974) 384-397\n[3]P. Unrau, Radiat. Res., 111 (1987) 92-100\n[4]J. S. Rubin et al., Radiat. Res., 101 (1985) 528-534","subitem_description_type":"Abstract"}]},"item_10005_description_6":{"attribute_name":"会議概要(会議名, 開催地, 会期, 主催者等)","attribute_value_mlt":[{"subitem_description":"第44回日本医学放射線学会生物部会学術大会","subitem_description_type":"Other"}]},"item_access_right":{"attribute_name":"アクセス権","attribute_value_mlt":[{"subitem_access_right":"metadata only access","subitem_access_right_uri":"http://purl.org/coar/access_right/c_14cb"}]},"item_creator":{"attribute_name":"著者","attribute_type":"creator","attribute_value_mlt":[{"creatorNames":[{"creatorName":"平山, 亮一"}],"nameIdentifiers":[{"nameIdentifier":"605484","nameIdentifierScheme":"WEKO"}]},{"creatorNames":[{"creatorName":"その他"}],"nameIdentifiers":[{"nameIdentifier":"605485","nameIdentifierScheme":"WEKO"}]},{"creatorNames":[{"creatorName":"平山 亮一","creatorNameLang":"en"}],"nameIdentifiers":[{"nameIdentifier":"605486","nameIdentifierScheme":"WEKO"}]}]},"item_language":{"attribute_name":"言語","attribute_value_mlt":[{"subitem_language":"jpn"}]},"item_resource_type":{"attribute_name":"資源タイプ","attribute_value_mlt":[{"resourcetype":"conference object","resourceuri":"http://purl.org/coar/resource_type/c_c94f"}]},"item_title":"低酸素下照射におけるDNA損傷の修復","item_titles":{"attribute_name":"タイトル","attribute_value_mlt":[{"subitem_title":"低酸素下照射におけるDNA損傷の修復"}]},"item_type_id":"10005","owner":"1","path":["29"],"pubdate":{"attribute_name":"公開日","attribute_value":"2005-10-18"},"publish_date":"2005-10-18","publish_status":"0","recid":"61129","relation_version_is_last":true,"title":["低酸素下照射におけるDNA損傷の修復"],"weko_creator_id":"1","weko_shared_id":-1},"updated":"2023-05-15T21:45:54.540454+00:00"}