@misc{oai:repo.qst.go.jp:00060861, author = {野島, 久美恵 and 辻井, 博彦 and 野島 久美恵 and 辻井 博彦}, month = {Feb}, note = {重粒子線治療も10年をむかえ、これまでに2000人以上の患者さんの治療を行ってきている。粒子線は、そのエネルギーに応じてある一定の深さのところで放射線の量が大きくなる高い線量域(ブラッグピーク)を持つことが特徴である。さらに炭素線は、陽子線と違い周囲への散乱が少ないので、腫瘍の周囲にある正常組織への影響を最小限に防ぐことが出来る。また、他の重粒子と比較して入り口のプラトー部分とブラッグピーク部分の細胞致死効果の差が最も大きいことから放射線治療に最も適したビームであることがわかる。放医研のHIMACは、ブラッグピークを組み合わせたSOBPというビーム形状を使って腫瘍の大きさに応じて放射線を与える方法で治療を行っている。これまで得られてきた基礎実験の結果から、炭素線のRBEは、細胞の致死効果で比較すると、SOBPの中では、陽子線が約1であるのに比べて2〜3と大きい。ビームの入り口のRBEは1〜2であり明らかに細胞致死効果が大きいことが実験的にも証明されている。また、腫瘍の種類についても、X線などに比べて選択制を示さないことがわかった。 このように、腫瘍の局所制御に関して高い成績を収めている炭素線治療では、局所コントロールの成績は非常に良好であり、周囲の正常組織にはほとんど影響を与えず照射部位である腫瘍は完治する。しかしながら、身体のほかの部位に新たに転移が見つかる等の場合があるため、全体の治療成績を上げるためにはこのような転移を抑えるための化学療法や免疫療法などを組み合わせた総合的な治療が今後の課題となっている。, 第7回癌治療増感研究シンポジュム}, title = {重粒子線治療と癌化学療法併用は必要か?}, year = {2005} }