@misc{oai:repo.qst.go.jp:00060462, author = {中野, 剛志 and 生駒, 洋子 and 外山, 比南子 and 上村, 幸司 and 内山, 明彦 and 中野 剛志 and 生駒 洋子 and 外山 比南子 and 上村 幸司}, month = {May}, note = {【はじめに】PET動態解析では、測定対象組織中の放射能濃度の時間変化を、薬剤の体内動態を記述するコンパートメントモデルに当てはめることにより、生体機能を定量的に評価している。このような生体機能は、お互いに関連しているので、1回の検査で2種類のトレーサを投与して動態解析を行うことができれば、検査時間の短縮、同じコンディション下での2種類の機能の評価が可能となり、臨床上有益である。しかし、この2入力法は解析モデルや検査プロトコルが確立されていないこと、入力関数として各トレーサの血漿時間放射能曲線が必要なことなどから、臨床応用はほとんど行われていない。 本研究では、動脈採血を必要としない参照領域法を用いた、2種類の機能の同時評価における最適な検査プロトコル、解析方法等をシミュレーションによって検討する。 【方法】レセプター分布の定量には、一般的にFig.1に示すようなReference Tissue Modelが用いられる。レセプターの定量評価を行う対象部位はFig.1(a)のような2-tissueコンパートメントモデルで表されるが、レセプターが存在しない参照部位は特異結合も起こらないので、Fig.1(b)のようなモデルとなる。参照領域法を用いると、血液データの代わりにレセプターが存在しない参照領域の時間放射能曲線を入力関数とすることができる(1)。まず、このReference Tissue Modelを基に、トレーサに応じた2入力コンパートメントモデルを仮定する。今回は、ドパミンD1レセプターおよびセロトニン1Aレセプターの分布を測定できる[11C]SCH と[11C]WAY を対象とした。次に、投与間隔、投与順序等を様々に変えて組織時間放射能曲線のシミュレーションデータを作成して、カウントに応じたノイズを付加した。組織時間放射能曲線は、2つのトレーサの投与間隔を0、5、10、15、20、25分と変えた場合について各1000個作成した。この時間曲線において、各モデルパラメータを非線形最小二乗法で推定し、その推定精度を比較することで、最適な検査プロトコルを検討した(2)。 【結果】SCHを先に投与したときの投与間隔と推定値の真値との差(mean absolute difference; MD)の関係をFig.2(a)に、WAYを先に投与したときの投与間隔とMDの関係をFig.2 (b)に示す。SCHとWAYを用いたドパミンD1レセプターおよびセロトニン1Aレセプターの結合能(Binding Potential; BP)の測定では、シミュレーション結果より、WAYをSCHの5分後に投与した場合が推定誤差10%以下の精度でパラメータを推定できることがわかった。 【まとめ】本研究では、シミュレーションにより、動脈採血を必要としない参照領域法を用いた2入力コンパートメントモデルにおける最適な投与間隔、投与順序を検討することができた。 今後、本手法を用いて、レセプターなど相互に関連しあっている脳機能を同時に測定、評価することが可能となれば、脳の病態の理解や創薬などに役立つ可能性も大きい。, 第43回日本エム・イー学会}, title = {PET動態検査における2種類の脳機能の同時評価に関する研究}, year = {2004} }