@misc{oai:repo.qst.go.jp:00059860, author = {坂内, 忠明 and 村松, 康行 and 坂内 忠明 and 村松 康行}, month = {Jul}, note = {ヨウ素-129(半減期:1570万年)は、核燃料の再処理に伴い環境中に放出される可能性があり、今後放射生態学や放射線防護の分野で重要性が増す核種の一つと考えられる。ヨウ素は土壌に蓄積され易いことから、土壌環境における長期間の動態を知る必要がある。土壌中の微生物の中には、ヨウ素を気化させる能力が高いものが知られているが、これらに関する研究例は非常に少ない。そこで、我々は菌類に着目し、ヨウ素の揮発量を測定するRIトレーサー実験を行った。今回は、4種類の担子菌類ハラタケ目の菌及び昨年Seの気化能力が高いことを報告したアンフィスフェエリア科の菌によるヨウ素の気化について報告する。 \n オートクレーブで滅菌した培地(培地1l中 麦芽エキス10g、酵母エキス2g、 pH5.5)25mlを50mlのバイアル瓶に入れ、除菌したI-125をI-の形で添加した。シャーレで前培養した4種類の担子菌、アカヒダワカフサタケ(Hebeloma vinosophyllum)、ザラミノヒトヨタケ(Coprinus phyctidosporus)、シイタケ(Lentinula edodes IFO30719)、ヒラタケ(Pleurotus ostreatus IFO30776)、及び子のう菌類のクロサイワイタケ目アンフィスフェエリア科の菌(Amphisphaeriaceae)を培地に植菌し、ブチルゴム栓、アルミシールを用いて密栓した。ヨウ素のトラップとして、TEDAを付着させたチャコールを詰めたシリンジを栓の上部に挿した。恒温槽中(明条件、25℃)でおよそ6ヶ月純粋培養し、培養期間中は最低三日に一度300ml/分の割合で5分程通気し、気化したI-125をチャコールに吸着させた。そのチャコールは所定時間経過後に交換し、NaIシンチレーションカウンターの放射能測定により、菌から気化されたI-125の量を調べた。得られた値は、実験開始の時点まで半減期補正を行い、最初に添加した量で割り、放出割合として求めた。 \n 担子菌類ではシイタケが最も多くヨウ素を気化し、実験終了時には合計で添加したI-125のうち3.4%を気化していた。ヒラタケやアカヒダワカフサタケはわずかしか気化せず、放出割合は全体の0.3%程度であった。ザラミノヒトヨタケによるヨウ素の気化は検出限界以下で、Blankとほぼ同程度であった。アンフィスフェエリア科の菌では非常に高い能力が認められ、実験終了時点での気化量の総和は約46%であった。  アンフィスフェエリア科の菌については、安定ヨウ素を添加した培地で培養し、気化してくるヨウ素の化学形をGC-MSで調べたところ、ヨウ化メチルであることが認められた。  菌体の種類によりヨウ素の気化量は大きく異なるが、自然界におけるヨウ素の循環を考える上で、菌類の果たす役割は無視できないであろう。, 第40回理工学における同位元素・放射線研究発表会}, title = {菌類によるヨウ素の気化について}, year = {2003} }