@misc{oai:repo.qst.go.jp:00059542, author = {長谷川, 正午 and 福田, 俊 and 飯田, 治三 and 長谷川 正午 and 福田 俊 and 飯田 治三}, month = {Jun}, note = {【目的】重粒子線照射により,骨密度(BMD)は減少する.これらの作用機序として,重粒子線による骨芽細胞および破骨細胞への障害の結果,海面骨優位の骨塩消失が急速に起こり,骨量が低下していくと考えられる.一方,Bisphosphonate(BP)は,骨粗鬆症による骨密度の減少を抑制する薬剤として臨床でも使用されている. そこで,BMDの経時的変化にも着目し,重粒子線照射によるBisphosphonate投与における骨吸収抑制作用が認められるかを検討した. 【方法】実験動物は,10週齡のWistar系雌ラットを使用し,投与時期による違いを観察するためコントロール群,5.0GyE照射前Etidronate投与群,5.0GyE照射後Etidronate投与群,5.0GyE照射群の4群,さらに経時的変化,照射線量および薬剤種による違いを観察するためにコントロール群,1.0GyE照射Etidronate投与群,5.0GyE照射Etidronate投与群,1.0GyE照射Pamidronate投与群,5.0GyE照射Pamidronate投与群,1.0GyE照射群,5.0GyE照射群の7群を使用した.なお必要な例数設定を両側T検定における検出力ベースの例数設計に基づき,各群5匹とした.重粒子線照射は,Heavy ion medical accelerator in Chiba(HIMAC)を使用し,Carbon ion beam 290MeV, LET; 50 keV/μmの条件で全身照射を行い,BPの投与はpamidronateは3mg/kg per dose i.p.にて3回/週,etidronateは3mg/kg per dose i.p.にて3回/週の条件で投与を行った.実験前,実験開始2週間後,4週間後peripheral quantitative CT(Norland社製XCT960A)にて右脛骨のBMDを連続測定した.測定部位は,骨端軟骨板より3mmおよび12mmの部位にて行い,3mm部の海面骨密度,12mm部の皮質骨密度,Stress Strain Index(SSI)を測定した.実験開始より4週間後,ラットはケタラールを用いて安楽死させた.採血・採尿を行い,血清は骨代謝マーカーとして骨型ALP、P、TRACPおよびCa濃度の測定に供した。尿は,骨代謝マーカーとしてピリジノリンの測定に供した.右脛骨を摘出し,骨形態計測用にVillanueva bone stainで染色し,Methylmethacrylateに樹脂包埋の後に5μmの薄切切片標本を作製した..測定部位はpQCTと同じ部位とし,骨端軟骨板から3?とし,複数視野を測定した.硬組織切片標本では透過光にて海綿骨量(BV:μm2),全組織量(TV:μm2),海綿骨骨梁面(BS:μm)を計測,落射蛍光下に一重・二重標識面(SLS,DLS:μm),二重標識幅(DLW:μm),類骨面(OS/BS:%)を計測した. 【結果】,投与時期による違いとしては,海綿骨BMDにおいて,1日前日投与群と1日後投与群では1日前投与群において,照射によるBMD低下の抑制作用が認められた.しかし,1日後投与群においても5.0GyE照射群との比較では,明らかなBMD低下の抑制作用が認められた.ついで,経時的変化,照射線量および薬剤種による違いでは,まず,1.0GyE照射群,5.0GyE照射群ともに照射によるBMD低下の抑制作用がいずれの薬剤においても認められ,1.0GyE照射Pamidronate投与群では,照射2週間後において,明らかな照射によるBMD低下の抑制作用が認められた.さらに,1.0GyE照射群では,いずれの薬剤において,コントロール群よりもBMDの増加傾向が認められた. 【考察】重粒子線照射によりBMDは減少するが,これらは照射による骨芽細胞・破骨細胞の機能低下による低代謝回転型の骨量減少モデルであると考えられる.一方Bisphosphonateの直接的な作用機序として,破骨細胞へのアポトーシス誘導を示唆する報告があるが,今回のBMD抑制機能低下ののバランスを破骨細胞へのアポトーシス誘導が骨芽細胞優位へとシフトした結果であると考えられた. 【結論】Bisphosphonateは重粒子線全身照射による骨密度低下を抑制する, 第22回日本骨形態計測学会}, title = {Bisphosphonateは重粒子線全身照射による骨密度低下を抑制するか?}, year = {2002} }