@misc{oai:repo.qst.go.jp:00059533, author = {平澤, 雅彦 and 富谷, 武浩 and 平澤 雅彦 and 富谷 武浩}, month = {Dec}, note = {近年、コンプトンカメラ関連の研究論文の発表が多く、それを受けてIEEE 2001 Nuclear Science Symposium and Medical Imaging Conferenceでは、Compton Workshopが開催された。MT-GEIは、次世代マルチトレーサー技術の一環として開発が進められている、マルチトレーサー用のコンプトンカメラである。主に約100 keV〜2 MeVの、広い範囲にわたる複数種のガンマ線源(マルチトレーサー)3次元分布の動きの画像化を目指している。  コンプトンカメラは、基本的には、前面検出器でコンプトン散乱され、その後、後面検出器で光電吸収される、ガンマ線の相互作用過程を利用する。  画像解像度の面を考慮すると、コンプトン散乱は、前面検出器内の運動する電子による散乱となるため、ガンマ線から検出器に一定のエネルギーが付与されても、その真の散乱角は推定散乱角から揺らぐことになる。さらには、検出器の有限のエネルギー分解能が、その真の散乱角をさらに揺らす。前者の角度揺らぎは、低原子番号検出器ほど小さく、また、散乱角が小さいほど小さい。後者の角度揺らぎは、散乱角40 deg前後が最も小さくなる。  画像明度の面を考慮すると、単位散乱角へのコンプトン散乱断面積は、散乱角30 deg前後が最も大きくなる(ただし、単位立体角へのそれは、散乱角0 deg近傍が最も大きい)。コンプトン散乱断面積の全断面積に対する比率は、低原子番号検出器ほど大きく、逆に、光電吸収断面積の全断面積に対する比は、高原子番号検出器ほど大きい。  以上の条件はさらに個々に、ガンマ線のエネルギーにも大きく依存し、検出器の選択・組み合わせとその配置が、利用目的に応じて多彩に検討・開発されている現状にある。その中でMT-GEIは、広いエネルギー範囲のガンマ線をカバーせねばならず、中庸を得た構成が先進の創意をもって開発途上にあるといえる。  コンプトンカメラは、基本的には、3次元ガンマ線源分布データを効率よく取得できることを特徴としている。また、MT-GEIでは複数種のガンマ線源(マルチトレーサー)3次元分布の動きの画像化が要求されている。そのため、大量データから3次分分布画像を高速で再構成する手法が必要とされる。  古典的逆投影法ではデータ量に比例して再構成時間が大きくなり、最尤推定法の方が有利であることが指摘されている。しかしいずれにしても、50 Mカウントのデータを1 G FLOPSの処理能力で約2日間かけて画像再構成するというもので、上記要求からは距離のあるものである。かなり荒い近似を用いる非古典的逆投影法が提案されているが、解像度に疑問が残る。  MT-GEI用に新たに開発を進めている部分散乱角逆投影法は、近似を用いず事前処理可能計算部分が大きいため、解像度がよく短時間で画像再構成が出来るものである。, 理研シンポジウム マルチトレーサー研究の新展開}, title = {コンプトンカメラ国際動向とMT-GEI 開発 (Compton Workshop in IEEE NSS MICを受けて)}, year = {2001} }