@misc{oai:repo.qst.go.jp:00059406, author = {神田, 玲子 and 山岸, 洋子 and 早田, 勇 and 神田 玲子 and 山岸 洋子 and 早田 勇}, month = {Sep}, note = {二動原体等を指標とする線量推定法(線量効果式による)では適用線量域の上限が6-8Gyであるのに対し、薬剤誘発性染色体凝縮像の環状染色体(PCCリング)を指標とした場合20Gyまでの推定が可能である。この新ドジメトリーはJCO事故の重度被曝者の線量推定に適用され、その迅速性、信頼性が実証された。本研究ではPCCリングの分子細胞学的特性について検討した。  X線照射(5-20Gy)された抹消血リンパ球を48時間培養した。オカダ酸処理後、放医研の常法に従いギムザ標本を作製した。PCC標本中には、染色体同士が対合しているG2期後半と、分体が離れているM期後半の細胞が観察された。両者のPCCリング頻度に差は見られず、20Gyまで線量の増加に従い上昇した。M期後半の細胞ではほとんどのPCCリングは染色分体の対の形で存在するが、10-20%のリングでパートナーが欠損していた(対不全リング)。―20℃で3年間保存した細胞を用いた標本では、リング検出効率が固定直後の7割に低下したが、通常より酢酸濃度の高い固定液に細胞を再懸濁し、染色体の広がりを良くすると9割まで回復した。  また、ギムザ標本を脱色後、セントロメアプローブによる蛍光染色した結果、M期後半の細胞では、線量に比例し無動原体リングの比率が増加することがわかった。1リング内の2カ所に動原体シグナルを有するリングも確認され、その頻度は線量に比例して増加した。その線量依存性は、G2期後半のリングとM期後半の対リングでは差がなかった。一方対不全リングでは、前二者よりはるかに高頻度の2シグナルを有するリングが出現した。  PCCリングはその検出が容易である一方、検出効率が染色体標本の質に大きく左右される。動原体シグナルを2つ有するリングの存在は予想以上に複雑な染色体異常が高線量照射で誘発されていることを明らかにした。また対不全リングについては、染色体標本作成時に物理的にパートナーが欠損したもの以外にも、特異な機構で形成されたリングが混在している可能性がある。, 日本放射線影響学会第45回大会}, title = {被ばく線量の指標であるPCCリングの分子細胞学的特性}, year = {2002} }