@article{oai:repo.qst.go.jp:00058921, author = {高草木, 洋一 and 高草木 洋一}, journal = {教育講演用資料}, month = {Apr}, note = {2016 年、超高齢社会へ向かう我が国の新規癌発症者数は 100 万人を超えた。新たな治療法や診断法の開発が進展しつつある一方、治療精度の向上や治療耐性の克服、副作用の軽減などは現在も課題として残されており、個々のケースに応じた最適な手段の選択やそれを実現するための新しい技術が求められる。  がんの治療開始に伴い、各種画像診断を用いて腫瘍の生理学的特性を予め熟知し、その特性に最適な治療法を選択して、かつ高精度に実施できる個別化治療法が注目を集めている (コンパニオン画像診断)。あるいは、画像診断と治療を同時に実施し、高い治療精度を実現させるシステムも開発されつつある (セラノスティクス)。いずれも、治療と併行して画像診断を利用し、治療効果の最大化や副作用の軽減などを図ろうとする点では共通しているが、前者では可視化用造影剤と治療薬・治療用線源が別々に用いられるのに対し、後者では造影剤と治療が一体化されているという部分で技術的に大きな違いがある (Figure 1)。また、画像診断に応用するモダリティーの種類 (MRI、PET、超音波など) やターゲットとする生理学的特性 (酸素濃度、代謝、血流、特定の分子標的、レドックスなど)、治療方法の種類 (各種電離放射線、抗がん剤、血管新生阻害薬、分子標的薬、抗体医薬など) に依存して最適な組み合わせや適切な設計が必要となる。それぞれの特性を充分に理解し、利点をうまく組み合わせた有用な診断治療システムの確立が望まれる。  本講演では、担癌モデルマウスの治療実験を例に、①コンパニオン診断とセラノスティクスの概略、②各手段の具体例、③主としてコンパニオン診断に分類される最先端の画像診断技術の原理と応用例について解説する。具体的には、i) 電子スピン共鳴酸素濃度画像解析 (Electron paramagnetic resonance oxygen imaging; EPRI)1,2) による腫瘍内酸素特性の治療前診断と最適ながん治療法の選択、ii) 近年 MRI の最先端要素技術として注目されつつある動的核偏極—核磁気共鳴画像解析 (Hyperpolarized magnetic resonance imaging; HP-MRI)3,4) によるがんの悪性度診断と治療経過観察・治療後評価法について、解析法の原理や担癌モデルマウスへの応用例を具体的に示す。これらの最先端スピン共鳴画像技術の応用例を通して、画像診断と治療のコンビネーションの有用性や、次世代高精度がん診断治療法としての応用性について考えてみたい。}, title = {画像診断と治療のコンビネーション: セラノスティクスとコンパニオン診断}, year = {2018} }