@article{oai:repo.qst.go.jp:00058688, author = {山田, 真希子 and 山田 真希子}, issue = {5}, journal = {週刊 医学のあゆみ}, month = {Jan}, note = {線条体ドパミン神経伝達は,運動機能に加えて認知機能の調整にも深くかかわることがこれまで多数の研究により報告されている.本稿では,自己を評価する際に生じる“ポジティブ錯覚”の調整にもドパミン神経伝達機能が関与していることを解説する.ポジティブ錯覚とは自分は他人より優れているという思い込みを指し,この錯覚をもつことはこころの健康に重要な役割を果たす.この錯覚が生じる背景に,線条体ドパミンD2受容体結合能の低下による線条体-前部帯状回の機能的結合度(同調性)の低下が存在することを,PETと安静時fMRIを用いた著者らの研究で見出した.この特定の分子・神経回路は行動や認知機能の制御・調整にかかわっていることが知られており,ある種,誤判断であるポジティブ錯覚に対し,調整機能が低下している可能性が示唆される.一方,抑うつ症状が強いと,D2受容体結合能が高く線条体機能的結合度が強まることから,抑制機能の働きすぎがポジティブ錯覚の減衰をもたらすことが見出された.今後のうつ病研究への展開が期待される.}, pages = {629--633}, title = {線条体D2受容体とポジティブ錯覚}, volume = {265}, year = {2016} }