@article{oai:repo.qst.go.jp:00058519, author = {佐藤, 健次 and 佐藤 健次}, issue = {3}, journal = {科学通信 科学}, month = {Mar}, note = {最新鋭の航空機ボーイング787 型機(以下,B787型機)は,航空機・エンジンの電動化による効率化と高機能化を目指し,充電式の2 次電池に初めてリチウムイオンバッテリーを採用している。しかし,バッテリーの発煙や焼損などのトラブルが発生し,一時は運航停止の事態にも至った。2014 年9 月に国土交通省運輸安全委員会が提出した「航空重大インシデント調査報告書」の要旨をざっくりとまとめると,「B787 型機のメインバッテリーの類似発熱事案が3 件発生し,発熱現象は,内部短絡によると考えられるが,その発生機序を最終的に特定できなかった」とされている。初期の段階でバッテリーセルの内部で温度上昇が発生したとされているが,その発生機序が不明とある。そこで,本稿では「発熱の謎」と呼んでおこう。 これまでも,B787 型機バッテリーに限らず,一般の電気回路の多くで発熱現象が起きている。そのたびに,冷却不足と判断され,冷却を強化する「対症療法」で,発熱問題が対応されてきた。「調査報告書」では,これまでの解決策と違って,あえて「発熱の謎」が明言された点は特筆に値し,その調査には敬意を表したい。 その後,B787 型機についてはバッテリーの発熱防止策ほかが施されたもののこれも「対症療法」と呼ぶ人もあり,「発熱の謎」が特定されていないので,同機の運航には,不安と危険の念を禁じ得ない。引き続き原因究明に取り組まれているとのことであるが,筆者は,発熱の原因はノイズではないかと,これまで指摘されてこなかった原因を考えている。本稿では,長年に亘り,ノイズ削減に取り組んで来た筆者の経験を踏まえ,実践と理論の両面から,その考えの検証を試みる。}, pages = {231--235}, title = {わかってきたボーイング787型機バッテリーの発熱の謎}, volume = {85}, year = {2015} }