@article{oai:repo.qst.go.jp:00058506, author = {藤林, 康久 and 藤林 康久}, issue = {2}, journal = {臨時増刊号 DDS研究30年 温故知新}, month = {Jan}, note = {「分子イメージング」は,生体内の分子・細胞レベルでの事象を体外から非侵襲的に計測し画像化するための研究,あるいは得られた画像を用いて行う基礎・臨床研究を指す。古くは核医学等の画像医学として知られる方法論が中心であったが,近年の分子・細胞生物学の台頭とともに,画像'情報が本来持っていた分子・細胞生物学的情報の発掘と再解釈に始まり,基礎分子・細胞生物学によって得られた新たな知見の非侵襲的画像化へと研究が展開され,分子イメージング研究として再編されるに至っている。したがって分子イメージングは,起源は古く見えるものであっても内容的には新しい研究分野と考えられる。 「分子イメージング」が本邦で正式な研究分野として出現したのは. 1999年に福井医科大学(現・福井大学)高エネルギー医学研究センター内に分子イメージング部門が設置されたことに始まる。その後全国の大学や研究機関で分子イメージングあるいは分子画像という言葉を冠した研究室,部門や教育コースが設置されるようになった。ネット検索した範囲でも福井大学のほか,大阪大学,放医研,東北大学,岡山大学,横浜市立大学,九州大学,大分大学,関西医科大学浜松医科大学,東京大学,理化学研究所,千葉大学等に見つけることができる。これらの多くはヒトを対象とする核医学イメージング研究を行っているが. MRIや光イメージングを対象とするもの,あるいはこれらすべてを複合的に研究する体制を有する組織も見出すことができる。 分子イメージングでは,体外へ信号を発信し続けるよう設計された分子プロープが生体内のレセプターや酵素等の標的タンパクと結合・集積する様子を計測・解析することで,分子プローブと標的タンパク分子との相互作用を画像化する。MRIや光プローブの一部には,標的タンパクと結合したときにのみ信号を発信することができる“スマート(賢い)"プローブも報告されているが,いずれにしても十分な情報量を得るには標的部位への選択的集積は不可欠であり,標的部位選択的DDSとしての考え方を基本的に持っている。筆者はPETを中心とする核医学分子イメージング研究者であるが. PET核医学診断とDDSあるいは医薬品開発研究に関しては本第7章の中で複数の方が述べられていることから,本稿では最近注目されている分子イメージングの一派生分野として、PET核医学分子イメージング技術を標的選択的DDSならびに治療モニタリング診断技術とする標的ラジオアイソトープ治療(TargetedRadioisotope Therapy. TRT1))の展開について概説する。}, pages = {192--195}, title = {分子イメージングを用いたDDS:分子標的ラジオアイソトープ治療}, volume = {31}, year = {2015} }