@article{oai:repo.qst.go.jp:00058501, author = {藤林, 康久 and 藤林 康久}, issue = {Winter}, journal = {PET journal}, month = {Jan}, note = {PET分子イメージングは、レセプタ一、トランスポータ一、酵素等の生理活性タンパクと結合するよう設計された放射性同位元素(ラジオアイソトープ、以下悶)標識分子プローブを生体内に投与することにより、目的とする生理活性タンパクの量や機能を体外から非侵襲的に計測、画像化するものである。このような画像化を実現するには、標的となる生理活性タンパクとの結合を反映する標的組織選択的集積、非標的組織からの速やかな消失を可能とする分子プローブ設計が不可欠となる。近年、薬物を標的とする組織に選択的送達させること を目的として、様々な標的指向型薬物送達システム(Drug Delivery Systern; DDS) の考え方が提唱されている。実用化されている標的指向型DDSは、薬剤Iの粒子径制御、粘膜結合性付与など、物理的特性のコントロールを機序とするものが多い。RI標識分子プローブ(いわゆるm-vlvo放射性医薬品)も1950年代の開発初期にはこれらの物理的特性に基づいた設計がなされたが、現在実用化されているRI標識分子プローブは、それ自体に生理活性タンパクとの結合性や非標的組織からの速やかな消失性が付与されており、高度な分子レベルDDSと位置付けることができる。RI標識分子プローブで分子レベルDDSが可能となっているのは、分子設計の結果として生理・薬理活性に変化が生じたり消失したりしても、必要とする標的組織への選択的動態が実現すれば所期の目的すなわち画像診断が達成されるためである。分子イメージング、によって培われた標的組織選択的分子プローブ設計をがん治療に活用するには、分子プローブに細胞毒性を付与することが必要である。一般的には抗がん剤を分子プローブ、に結合させることにより細胞毒性を付与する方法が考えられるが、抗がん淘lを結合させることは、分子の大きさ、脂溶性等の物理的性質の変化による分子プローブの全身動態や標的分子親和性に変化をもたらし、その結果として分子プローブが本来持つ標的組織選択性が損なわれることが多い。分子標的アイソ トープ治療では、診断を目的とするガンマ線放出RIの替わりに、化学・生物学的には同じ元素(同位元素)でありながらがん治療を目的とする別の粒子線を放出するRIを結合させることにより、標的組J織選択的分子プローブとしての性質を損なうことなく選択的がん治療を行おうとするものである。分子標的アイソトープ治療は、長い歴史を持つ内用放射線治療と同義である。]-131による甲状腺腫蕩治療等の内用放射線治療は、臨床的経験を基盤として開発・実用化されたものであるが、分子生物学の発展の中で甲状腺がNa-]-s円noorterタンパク(NIS) を高度に発現している乙とが示され、その結果]-131による甲状腺腫蕩内用放射線治療がNISを分子標的としたアイソトープ治療に位置付けることが可能となったのである。}, pages = {17--19}, title = {分子イメージング技術を用いたがん治療}, volume = {28}, year = {2014} }