@article{oai:repo.qst.go.jp:00058381, author = {石原, 弘 and 石原 弘}, journal = {月刊化学11月号}, month = {Oct}, note = {はじめに アルカリ金属であるセシウムは水によく溶け、生体成分と不溶性の沈殿や結晶となり難 いので、身体に入ってもCs+イオンとして水に溶けたまま尿などとともに簡単に出ていき そうなものである。同じアルカリ金属イオンのNa+やK+は、過剰に飲み込んでも不要分は 10 時間ほどで体外に排出される。ところが、成人男性がCs+を取り込むと、90 日を経ても 体内の量がやっと半分程度に減るだけで、排出速度がきわめて遅い。非放射性の133Cs+で あれば、その化学的な毒性はきわめて低いので気にする人は余りいない。しかし、放射毒 性のある放射性Cs+となると話が違ってくる。 1950~60 年代は地上で核実験が頻繁に行われ、膨大な量の放射性の137Cs と134Cs が世 界中に降り注ぎ、全ての人畜を汚染していた。核分裂の際に出現する放射性核種のうち、 生成量が多く半減期も長い放射性のI, Cs, Sr, Pu が人体内でどのように移動して影響を及 ぼすかということは、当時は重大な問題として多数の研究が行われ、その結果はICRP (International commission on Radiological Protection) publication 等に反映されて災害 時にも活用されている。これらの体内での挙動を解説した書籍1)もあるが、ここではセシ ウムの体内での滞留と排出について簡単に説明する。}, title = {セシウムの体内動態と排出促進}, year = {2012} }