@article{oai:repo.qst.go.jp:00058018, author = {小橋, 元 and 福島, 芳子 and 神田, 玲子 and 島田, 義也 and 小橋 元 and 福島 芳子 and 神田 玲子 and 島田 義也}, issue = {1}, journal = {日本養護教諭教育学会誌}, month = {}, note = {I はじめに  2011年3月11日の東日本大震災で起こった大津波で、福島第1原子力発電所は全電源停止という想定外の非常事態に陥り、炉心溶解、水素爆発を起こした。その結果、大気、土壌、海洋中に放出された放射線物質は、その被ばくによる将来の健康影響の可能性により、周辺住民のみならず、今や国民全体に大きな不安を与えている。今私たちがしなければならないことは、放射線の人体への影響についての知識を身につけ、正しい情報を吟味する力を養い、次代を担う子供たちが安心して暮らせる社会を作っていくことである。  本稿では、子供たちの心身の健康に関わる養護教諭にしっていてほしい放射線の知識と考え方を概説し、その一助となることを期待したい。 II 放射線と放射能 III 外部被ばくと内部被ばく IV 放射線防護の考え方 V 緊急事態期の防護対策 VI プルーム通過後の防護対策 VII 放射線の人体への作用 VIII がんのリスクをどう考えるか IX 医療被ばくと自然放射線 X 放射性物質の種類と防護対策 XI 不定愁訴、風評被害、差別について XII おわりに  ほとんどすべての健康障害や病気は多因子疾患であり、生まれもった遺伝的な要因に長年の生活習慣や様々な環境要因が絡み合って発症すると考えられる。放射線自体はあくまで多数の環境要因の一つにすぎない。大切なのは低線量放射線被ばくの健康リスクをどのように考えて、受け入れて対策を立てていくかということである。  私達は過去を変えることは出来ない。今は、これから出来ることを正しい知識をもとにして考え、自分自身が出来ること、社会の取り組みとして出来ることを整理して、勇気をもって行動していくことが必要である。次代を担う子供達に対する私達大人の責務は、彼らが安心して暮らせる環境と社会を作ること、そして、彼らが将来、自分達の力でより良い社会を作っていける力を伝え授けることである。したがって健康教育は、自らの心身の健康を守る術を教えるのと同時に、将来の健康な社会を作っていく力を育むためにも、非常に重要な活動であり、公衆衛生活動の基本ともいえる。  今こそ、私たち一人一人が、学校、家庭、地域を基盤とした健康教育、公衆衛生活動の本来あるべき姿を見直す良い機会にしたいものである。}, pages = {3--11}, title = {養護教諭に知っていてほしい放射線の知識と考え方}, volume = {15}, year = {2011} }