@article{oai:repo.qst.go.jp:00057966, author = {王, 冰 and Guillaume, Vares and 根井, 充 and 酒井, 一夫 and 王 冰 and Guillaume Vares and 根井 充 and 酒井 一夫}, issue = {2}, journal = {日本原子力学会誌 : アトモス}, month = {Jan}, note = {「放射線」という言葉は、原爆などを連想して、「危険で有害なもの」という印象を与えることが少なくない。事実、高い線量の放射線は、生体に対して有害な影響を与える。しかしながら、最近の研究によって、低線量放射線には異なる側面があることが明らかになりつつある。一例として、放射線適応応答が挙げられる。放射線適応応答は、低線量放射線の事前照射によってその後の高線量放射線に対する抵抗性が獲得される現象であり、低線量特異的な防御的生体応答の一つである。現在、放射線防護体系の根拠となっている「閾値なしの線形(Linear No Threshold、LNT)モデル」は、単純で堅実な放射線リスク評価の考え方であるものの、低線量放射線に特有な生体防御機構の存在と相容れない。科学的知見に基づく、現実的かつ合理的な放射線防護の基準作りが求められている。一方、放射線適応応答のメカニズムを明らかにする事によって、放射線リスクの低減化を図る積極的放射線防護や放射線治療応用へ向けた新たな研究の展開が期待されている。放射線適応応答の研究は、その発見以来長い間現象論的な議論にとどまっていたが、ようやく近年遺伝子レベルの解析が進むようになった。放射線医学総合研究所(放医研)放射線防護研究センターでは、第2期中期計画(平成18〜22年度)において、マイクロアレイ技術(高密度で遺伝子断片(プローブ:探り針)を固定したガラス板(マイクロアレイ)を用いて、遺伝子の発現活性(mRNAの量)を網羅的に測定する技術)やRNA干渉技術を用いて新たな角度から、放射線適応応答の分子メカニズムに迫る研究を実施し、関連遺伝子を明らかにしてきた。本稿では、放射線適応応答研究の概要を解説するとともに、放医研における研究成果の一端を紹介する。}, pages = {96--101}, title = {低線量影響としての放射線適応応答  放射線防護へのインパクト}, volume = {53}, year = {2011} }