@article{oai:repo.qst.go.jp:00057727, author = {塚本, 智史 and 塚本 智史}, issue = {12}, journal = {臨床検査}, month = {Nov}, note = {体外受精によって産まれた子供、いわゆる試験管ベビーの誕生から30年が経過したが、この間に体外受精や卵細胞質内精子注入法などの人工授精によって誕生した子供の数は、全世界で100万人以上と推定されている1)。不妊症の割合は年々増加しており、人工授精によって誕生する子供の数は今後さらに増加すると思われる。しかし、不妊に関わる分子メカニズムの多くは明らかになっていないのが現状である。したがって、不妊に関わる分子メカニズムの解明は、不妊症のための新たな治療戦略となるかもしれない。 最近、著者らは、受精直後のマウス胚でオートファジーが活発に誘導されることを発見した2)。これまで初期胚発生におけるオートファジーの役割については、あまり議論されていなかった。なぜなら、オートファジーが全身で機能しないマウスでも出生に至ることから3)、それまでの発生段階にオートファジーは必要ないと考えられていたためである。しかし、卵子でのみオートファジーを欠損するマウスを作出し、受精直後に起こるオートファジーを抑制した場合、この受精卵は着床前の4〜8細胞期の致死となることが明らかとなった2)。ヒトの胚でも、オートファジーが必須かどうかは定かではないが、オートファジーの生理機能は酵母や植物からヒトに至るまで広く保存されており、ヒトの胚でも同様の役割を担っている可能性は十分に考えられる。本項では、哺乳動物の胚発生におけるオートファジーの新しい生理機能を解説する。}, pages = {1597--1601}, title = {胚発生におけるオートファジーの役割}, volume = {53}, year = {2009} }