@article{oai:repo.qst.go.jp:00057683, author = {加藤, 真吾 and 加藤 眞吾}, issue = {HIMAC特集}, journal = {インナービジョン}, month = {Jan}, note = {子宮頸がんは、日本人女性では1970年代までは胃がんに次いで2番目に多い腫瘍であったが、80年代以降は減少傾向にあった。しかし、2000年代になって、特に30歳代の若年層を中心に再び増加傾向となっている。また、南〜東南アジア、アフリカ、南アフリカの発展途上国では、現在も女性の腫瘍の第1位を占めている。  子宮頸がんの進行度は、国際産科婦人科連合(FIGO)の臨床病期分類によって定められている。概説すると、I期は至急に限局する腫瘍である。腫瘍が至急を超えて周囲の膣や傍子宮結合組織に浸潤するとII期となり、腫瘍の浸潤が地球を大きく超えて、膣の下方や骨盤の壁にまで及びとIII期になる。さらに進行して、腫瘍が膀胱や直腸にまで進展するとIVA期、骨盤外の臓器に転移するとIVB期となる。  子宮頸がんの根治的な治療法としては手術と放射線治療が主体で、これらに化学療法が併用されることがある。治療法の選択は、腫瘍の臨床病期、組織型および年齢や合併症の有無などを考慮して、総合的に決定される。病期別の標準治療を述べると、I期およびII期で腫瘍が比較的小さい場合には、手術ないし通常の光子線(X線やr線)により放射線治療で十分に根治可能であり、両者が標準治療となる。腫瘍が進行して、II期でも比較的大きな腫瘍やIII期・IVAといった局所進行がんになると根治手術は困難となり、標準治療には通常の放射線治療と化学療法の併用療法(化学放射線治療)となる。  ただし、II〜IVA期の中でも腫瘍が大きく(5〜6cm以上)、周囲組織への浸潤が高度な例では、化学放射線治療をもってしても腫瘍の制御は難しくなる。特に、子宮頸がんは組織型で扁平上皮癌と腺癌に大別されるが、このうち腺癌は(その発生頻度は、扁平上皮癌に対して低いが)通常の放射線治療に対して抵抗性であり、進行した子宮頸部腺癌の治療成績は非常に不良である。  このような通常の治療では制御が困難な腫瘍の治療成績の向上を目指して、放射線医学総合研究所(放医研)では炭素イオン線により臨床試験を行っている。本稿では局所進行子宮頸部腺癌に対する炭素イオン線治療成績について紹介する。}, pages = {60--61}, title = {子宮頸がんに対する重粒子線治療}, year = {2010} }