@article{oai:repo.qst.go.jp:00057341, author = {羽田, 栄輔 and 樋口, 真人 and 鈴木, 秀典 and 須原, 哲也 and 羽田 栄輔 and 樋口 真人 and 須原 哲也}, issue = {6}, journal = {日本薬理学雑誌}, month = {Dec}, note = {サブスタンスP(SP)は、タキキニンと総称される神経ペプチドで、最もよく研究されている神経ペプチドのひとつである。SPは中枢神経系および末梢神経系において神経伝達物質として機能している。SPとその受容体であるNK1受容体は、痛みや嘔吐、炎症に関与していることが知られている。さらに近年、脳内におけるSPとNK1受容体の発現が精神疾患であるうつ病や情動行動、ストレス反応の制御に重要な脳部位である中隔野、海馬、扁桃体、視床下部、中脳灰白質などの上位中枢に特異的なことから、これらの疾患にも重要な役割を果たしていることが示唆されてきている。以上のように、SP-NK1受容体を介したタキキニン作動性神経系が不安や情動行動に関与する可能性が示唆されたことから、ヒトにおける臨床試験がNK1受容体拮抗薬を用いて現在行われている。 Positron emission tomography (PET)は、ポジトロン(陽電子)を放出する放射性同位元素で標識した各種の化合物(リガンド)を生体内に投与し、その経時的動態や分布を体外計測する核医学的検査法であり、標識するリガンドの選択によって多様な神経伝達機能を測定することができる。PETは放射標識した薬物の動態評価を生体で行うことができるため、薬物の用量用法の決定や創薬において非常に有用なツールである。ポジトロン標識されたNK1受容体結合性薬剤 [18F]SPA-RQは高い選択性と脳移行性を持つNK1受容体PETリガンドとして開発され、この[18F]SPA-RQを用いたヒトでのin vivo脳イメージング研究がPETで実施されてきている。しかしながら[18F]SPA-RQを用いた実験動物におけるPET評価研究は、麻酔条件下の大型霊長類を用いた報告が数件あるにすぎず、今後予想される新規NK1受容体拮抗薬の薬効評価を行う上でも、取り扱いが簡便な小型実験動物でのPET研究が有効なツールとして機能すると考えられる。 ここでは新たに開発されたNK1受容体PETリガンド[18F]Fluoroethyl-SPA-RQ ([18F]FE-SPA-RQ)を用いてわれわれが行った霊長類からげっ歯類にわたる幅広い実験動物種でのPET研究について概説したい。}, pages = {522--523}, title = {PETによるNK1受容体結合の評価}, volume = {130}, year = {2007} }