@article{oai:repo.qst.go.jp:00056959, author = {早田, 勇 and 早田 勇}, issue = {3}, journal = {エネルギー}, month = {Mar}, note = {私たちは、1991年に菅原先生が高自然放射線地域住民の疫学調査を始めると同時に、中国人研究者を千葉の放射線医学総合研究所(放医研と略す)に招いてトレーニングを開始し、血液中のリンパ球を対象とした染色体異常の調査を進めてきた。  放射線を受けた人の体内には、放射線を受けた証拠として染色体異常が生じる。染色体異常には、細胞分裂をするときに、この異常のために細胞が死んで染色体異常の数が徐々に減っていく「不安定型」と、細胞分裂後もこの異常を持ったまま生存可能な「安定型」の2種類がある。  少し専門的になるが、「2動原体と環状染色体」などは不安定型染色体異常といわれており、放射線に特異的な異常である。一方、「転座」と呼ばれる染色体異常は安定型といわれており、放射線だけでなく活性酸素、大気汚染、タバコなど、環境中にあるすべての変異型の影響を反映する異常として知られている。不安定型染色体異常を見ることによって本当に放射線がそこで高くなっているかどうかを確認でき、転座を見ることにより、すべての変異型の影響がどれくらい体内に蓄積されたかがわかる。  図1に調査の方法を示す。2動原体と環状染色体については1人当たり2600細胞を分析した。転座については1人当たり4800細胞を分析した。このように多くの細胞を測定することによって初めて自然放射線レベルのような低い線量の放射線影響を正確に評価できるのである。}, pages = {56--58}, title = {高自然放射線地域における疫学調査(2)「高自然放射線地域に住む人の染色体の異常を見ると」}, volume = {39}, year = {2006} }