@article{oai:repo.qst.go.jp:00056446, author = {湯川, 修身 and 湯川 修身}, issue = {1}, journal = {放射線生物研究}, month = {Mar}, note = {電離放射線による生体の損傷・障害の出発点は活性酸素・フリーラジカルが主と考えられてきた。その理由は、通常、生体の70%以上は水であること、水の放射線分解により極めて反応性の高い活性酸素・フリーラジカルが生成することから生体内でも放射線によってそれら活性種が生成すると推定されること、低LET放射線による生存率の低下や多くの生体構成成分の損傷の少なくとも60%以上、多い場合は90%以上がラジカル消去物質により防御されること、高LET放射線でもラジカル消去系によりかなりの割合で損傷・障害が防御されること、等によるものである。従って放射線の障害機構とその防御機構を解明するためには、放射線により生体内に生ずる活性酸素・フリーラジカルの反応と生体におけるそれらの消去・防御機構を明らかにすることが重要になる。  これまで明らかになってきた放射線障害の防御は、大きく3段階に分けられると考えられる。まず初めに、放射線により生体に生じた活性酸素・フリーラジカルをラジカル消去系によって消去して障害を起こさない段階、次に,活性酸素・フリーラジカルの生成量が消去能力を超えるかあるいは消去系の局在性などの理由で消去できなかった活性酸素・フリーラジカルまたはその二次的生成ラジカルによる生体構成分子の損傷が生じた場合、または何らかの理由でラジカル消去系の活性低下が生じた場合は、損傷を起こした生体構成分子を修復系が修復して障害にまで至らない防御を行う段階、さらに損傷修復が不充分である場合は、細胞は修復不能と判断して、細胞死を引き起こして細胞ごと廃棄し、新しい細胞を補充する場合である。本稿では、最初の段階である、放射線により生体に生じた活性酸素・フリーラジカルを消去して放射線防御を行うラジカル消去系およびその誘導による放射線防御に関して、動物個体および組織・細胞を用いた結果を述べ問題点を検討する。}, pages = {10--23}, title = {放射線抵抗性の誘導と放射線防御機構  ー活性酸素・フリーラジカルを中心としてー}, volume = {38}, year = {2003} }