@article{oai:repo.qst.go.jp:00055984, author = {沼子千弥 and 武田, 志乃 and 及川, 将一 and 武田 志乃 and 及川 将一}, journal = {放射線医学総合研究所技術報告書}, month = {Mar}, note = {生物は環境から必要な元素を濃集し (生体濃縮現象) 、欠乏に備えそれらを生体に 貯蔵する能力を進化の歴史の 中で発達させてきた。また元素の蓄積をより効率的に行 うた、 めに、溶液 よりも密度の高い固体化して蓄積する生体鉱物化現象は 、結石のような単純な 沈着から、貝殻や骨 開 歯・耳石のように体を保護した り特定の働き を助けるための機能を 発達させた硬組織まで、実に多様な事例をみることができる。特に耳石や鱗には樹の年輪 のような成長縞がみられることから、その生物が生息する環境の変動を記録した情報源と しても活用 されている。生物が健常状態でど のような元素をどのような器官に どのくらい 蓄積するかを知ることは、環境汚染に さらされた ときに生物がその影響を どのくらい受け ているかを議論するために必要であ り、本研究グループでは、有害元素の暴露を受けたモデルケースでの研究と併行して、生物が元来有する生体濃縮・生体鉱物化現象について研究を進めている。 特に近年は、福島の原発事故によ り発散された元素がどのくらい生物に蓄積されてい るかを、生体濃縮現象 と生体鉱物化現象を利用し 、モニタリングすることを検討してい る。 研究対象 としては、硬組織を常に形成しており移動性の低い貝類を選択し、その中でも特 に重金属元素を濃集する ことが知られているヒザラガイとワスレガイをターゲ、ツトに研究 を進めている。 二枚貝のワスレガイは、肝豚 と呼ばれる代謝器官に 、リン酸カルシウムをマトリクス とした細胞外頼粒を形成し、ここにマンガンや亜鉛な どの重金属を蓄積し無毒化を行って いる。この頼粒の薄片に対してマイ クロPIXE による定性分析と 2 次元元素マッピングを 行った ところ、主成分であるCa や Mg と置換する形で Mn, Zn, Fe, Sr が蓄積 されているこ とがわかった。また、MnC'2 や NdCb を添加した海水でワスレガイを飼育し、これらの元 素の貝殻や頼粒への取り込みについても検討を行った。}, pages = {3--4}, title = {海洋生物硬組織中への特定濃集に関する研究}, volume = {281}, year = {2016} }