@article{oai:repo.qst.go.jp:00055979, author = {武田, 志乃 and 沼子千弥 and 上原章寛 and 佐藤修彰 and 真弓覚仁 and 松本和久 and 寺田靖子 and 小久保年章 and 島田, 義也 and 武田 志乃 and 島田 義也}, journal = {Spring-8 User Experiment Report 2015B}, month = {Mar}, note = {ウランは地殻成分の一つであり環境に広く分布し、食物や飲水を介して我々はウランを摂取している。通常、環境に存在するウラン濃度は低いため健康上問題とはならないが、高濃度のウランを含む地下水を飲用したケースでは腎障害を引き起こすことが報告されている。特に、劣化ウラン弾汚染やウラン鉱山の乱開発による環境負荷、原発事故およびその後の処理による二次的な汚染などが危惧されている。申請者らはラットを用いたウラン急性腎毒性の研究を行っており、尿細管障害回復期においてもウラン濃集部位が残存し、そのウラン局在量は投与量の500倍以上に匹敵すること等を示してきた1, 2。さらにウランはα線核種であることから、ウラン濃集部の残存による将来的な晩発影響懸念される。このような背景から、ウラン濃集部の形成やその残存性機序に関する科学的知見の蓄積とその作用機序の解明が望まれている。 これまで申請者らは、腎臓内のウラン濃集部に対しマイクロXAFSによるウラン化学状態分析を行い、ウラン濃集部には6価のウラニルとして存在するものの、一部には化学形変化が生じており、濃集機序が一様ではないことを明らかにした。(2013B1747、2014A1720、2014B1311)。一方マイクロPIXEによる検討ではウランの標的部位である下流部位の近位尿細管が分布する腎臓の皮質内辺部から髄質外辺部にかけての領域のうち、特に髄質に近い領域にはリン、カリウムの濃集部が点在することが判明した。最近、ウランばく露により腎結石の調節因子であるオステオポンチンの発現変動が生じることが報告された3。オステオポンチンはそれ自体が腎結石の成分であり4、ウラニルと親和性が高いが、リン酸化を受けると結合性が著しく増加することが示されている5, 6。これらのことから、腎臓内のウラン濃集部形成機序の一つとして、生体に備わるミネラリゼーションプロセスの関与が考えられる。 そこで本研究では、酢酸ウランを投与したラット腎臓近位尿細管のウラン濃集部についてウラン化学形と共存元素の特定を行い、濃集機序の違いを調べた。}, title = {腎臓ウラン濃集部位の元素組成と化学状態}, volume = {2015B}, year = {2016} }