@article{oai:repo.qst.go.jp:00055183, author = {平澤, 雅彦 and 富谷, 武浩 and 柴田, 貞夫 and 棚田, 修二 and 平澤 雅彦 and 富谷 武浩 and 柴田 貞夫 and 棚田 修二}, journal = {映像情報 MEDICAL}, month = {Dec}, note = {コンプトン散乱は、物質によって散乱されたX線のなかに,その波長が入射X線より長いものが含まれている現象として、1923 年にCompton AH により発見された。量子力学誕生前の成果であり、その波長変化は光子と電子との弾性衝突によりエネルギ保存則と運動量保存則が成立することから導かれ、光子がきまったエネルギと運動量を持った粒子として振舞うことの直接の証拠となり、この発見により、Compton AH は1927 年にノーベル物理学賞を受賞している。X・γ線が物質に入射されると,物質中の電子とのコンプトン散乱が主なエネルギ損失過程となるが、そのエネルギ損失量と散乱角の関係は簡単なコンプトン公式により与えられる。また、どの散乱角にどの程度散乱されるかは、クライン・仁科の公式により与えられている。このことを利用し、生体外からX・γ線を生体に照射し、生体内でコンプトン散乱されたX・γ線を生体外で測定することにより、生体内の密度分布(正確には電子密度分布)を得る方法が、Lale PLにより1959 年に提案された。その後、Farmer FT たち、Mirell SGたちにより改良手法が提案され、1980 年代に、Ir-192 を線源とする平面ビームのコンプトン散乱角90 deg での散乱γ線をガンマカメラを用いて測定する、画像再構成を必要としない、人体肺密度分布を対象としたスキャン型の3D 断層撮像装置のプロトタイプが完成している。この手法は、一般にコンプトンイメージングと呼ばれているものであるが、現在では、その地位をX線CTに空け渡している。一方、同様にコンプトン散乱を利用するものとして、生体内に注入した放射薬剤からのγ線を、体外に置かれた1つ目のγ線検出器でコンプトン散乱させ、その散乱γ線の分布を2つ目のγ線検出器で取得することにより、生体内の放射薬剤分布(生体機能分布)を取得するという手法が、Todd RW たち4)により1974 年に提案された。これは、一般にコンプトンカメラと呼ばれているものであり、解析的には特殊な画像再構成法が必要となる。コンプトンカメラは、1980 年代には南カリフォルニア大学のSingh M が中心となり、1990年代にはミシガン大学のRogers ML が中心となり開発が進められ、中エネルギ(約350 keV)のガンマ線源ではガンマカメラと同等レベルの分布像を得るに至っている5,6,7)。ここ数年、半導体γ線検出器の技術発展の後援を受け、コンプトンカメラ関係の研究発表が多く、2001年のIEEE 原子核科学シンポジウム/医用画像コンファレンスではCompton Workshop と言う名で、特別にコンプトンカメラの話題を中心とした1 セッションが設けられた。本稿では、コンプトンカメラの原理、特有の補正点、特殊となる解析的画像再構成法、将来性について、概観する。}, pages = {1422--1427}, title = {コンプトンカメラによる生体機能イメージング}, volume = {34}, year = {2002} }