@inproceedings{oai:repo.qst.go.jp:00054682, author = {福田, 祐仁 and 福田 祐仁}, book = {医学物理}, issue = {Sup. 2}, month = {Apr}, note = {強力なレーザー光を集光し、ターゲット物質に照射することにより、物質粒子はプラズマ化され、数ミクロン程度の空間内に極めて強い電磁場が生成する。この電磁場とプラズマ化された物質粒子との複雑な非線形相互作用により、プラズマ中に衝撃波や磁気渦などの構造体が形成され、指向性を持った量子ビーム(高エネルギー電磁波(X線・γ線)、高エネルギー粒子(電子・イオンなど)が発生する。このような量子ビームは、宇宙空間を除く地球上では、粒子加速器や原子炉などの特殊な装置でしか生成できないものであった。しかし、近年のレーザー技術の発展により、高強度レーザーと呼ばれる特殊なレーザーを用いることでこれら量子ビームの発生が実験室レベルで可能となっている。特に、レーザーイオン加速は、次世代の小型・低コスト・多機能な次世代加速器開発に代表される応用上の観点から、また、高エネルギー天体物理現象の模擬実験の観点から、注目を集めている最先端の研究分野となっている。例えば、高強度レーザーと物質の相互作用によって作り出される“相対論プラズマ”中に発生する局所電場(〜10 TV/m=〜10 MV/µm)は、従来型高周波発生装置が作る電場(〜10 MV/m)をはるかに超える。従って、この急峻な電場勾配を利用することで、原理的には、従来型加速器を凌駕する超小型の「レーザー加速器」を実現することが出来る。素粒子の存在を明らかにした加速器は、同時に、粒子線がん治療に代表される医療用加速器として、未知への挑戦、新しい技術の創出、豊かで安心な社会の実現に大きな役割を果たす装置として発展してきた。現在、国内で稼動している加速器を所有している機関の約80 %は医療機関であり、その加速器の大半は照射治療に使われていることからも、加速器は、医療分野において社会に直接役立っていることが伺える。従って、医療に特化した、より小型で低価格な「社会還元型」加速器の開発が望まれている。 ここでは、シンクロトロンやサイクロトロンといった従来型加速器をよりコンパクトに高度化する方向と従来型加速器とは全く異なるコンセプトの加速器を開発する方向との2つが存在する。本稿で取り扱う内容は、後者に属する。}, pages = {40--49}, publisher = {日本医学物理学会機関誌}, title = {レーザー駆動粒子加速とその医療応用への可能性}, volume = {36}, year = {2016} }