@inproceedings{oai:repo.qst.go.jp:00053915, author = {宮本, 霧子 and 宮本 霧子}, book = {モデルが拓く放射線防護研究の新たな展開(放医研シンポジウムシリーズ ; 放射線防護研究センターシンポジウム ; 第1回)}, month = {Mar}, note = {環境中の放射性核種から一般公衆を防護するためには、核種との接触や摂取し得る経路を知り、それをコントロールする計画を立てることが必要である。防護施策を必要とする現実の環境生態系について、未知の条件下で核種量の時間的・空間的広がりや増減変化を計算予測できなければならない。その予測ツールとして、環境生態系動態モデルの計算システムが利用される。我々は、動態モデルを構築するために、既知の条件下にある環境生態系について核種動態の現状を調査し、移動や濃集のメカニズムを理解し、仮説を立て数式化に努めてきたと言える。 トリチウムは放出するβ線のエネルギーが弱く、内部被ばくのみを考慮すればよいが、水素の同位体であるため、拡散性が高い水やガスとして環境中を容易く移動し、生態系生物の体内で複雑な有機物にも変換・代謝されることなどから、特定核種として多くの動態研究が積み重ねられてきた。IAEA も1996〜2000年及び2003〜2007年の環境モデル相互比較検証プロジェクトにおいて、トリチウムに特化した作業部会を組み、国際的なモデル検証を今なお活発に行っている。  またトリチウムは原子力施設からの排気・排水濃度限度が大きく、放出量を低減するためのコストが高いことなどから、一般環境中で十分検出できる量の放出が許可されている。従って公衆にとって日常的に最も身近な人工核種の1つとして、環境中の存在量と動態について正しい知識を普及し、日頃行われているモニタリング手法の的確性を保証することが、防護研究者の責務と考えられる。 放医研で行ってきた長年の動態研究の成果を生かし、国際的に最新のモデル研究に参加している状況を紹介して、モデルを今後の防護研究に活用する道を展望したい。}, pages = {93--104}, publisher = {放射線医学総合研究所}, title = {環境生態系のトリチウム動態モデル}, volume = {NIRS-M-198}, year = {2007} }