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原子力災害医療において期待される看護職者の実践能力
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Item type | 会議発表用資料 / Presentation(1) | |||||
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公開日 | 2021-10-17 | |||||
タイトル | ||||||
タイトル | 原子力災害医療において期待される看護職者の実践能力 | |||||
言語 | ||||||
言語 | jpn | |||||
資源タイプ | ||||||
資源タイプ識別子 | http://purl.org/coar/resource_type/c_c94f | |||||
資源タイプ | conference object | |||||
アクセス権 | ||||||
アクセス権 | metadata only access | |||||
アクセス権URI | http://purl.org/coar/access_right/c_14cb | |||||
著者 |
羽山, 佳奈子
× 羽山, 佳奈子× Kanako, Hayama |
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抄録 | ||||||
内容記述タイプ | Abstract | |||||
内容記述 | 【目的】原子力災害医療に携わる看護職者に期待される被ばく医療に関する看護実践能力について明らかにする。 【方法】2019年4月時点で原子力災害拠点病院に指定されている医療機関において原子力災害医療に携わる看護職者、医師、診療放射線技師を対象に、無記名自記式質問紙調査を実施した。調査内容は、対象者の属性、原子力災害医療に携わる看護職者に期待される知識(以下、看護職者に期待する知識):9分類45項目である。9分類とは、①放射線の基礎5項目:自然放射線の知識等、②放射線防護5項目:個人線量計の取り扱い等、③汚染拡大防止2項目:汚染管理区域の設定等、④被ばく医療10項目:被ばくの形式等、⑤放射性物質による汚染・被ばく傷病者の処置対応及び看護援助6項目:除染方法等、⑥放射線の組織・人体影響9項目:放射線感受性等、⑦内部被ばく5項目:内部被ばくの線量評価等、⑧線量測定・評価2項目:サーベイメーターの選択等、⑨リスクコミュニケーション1項目:目的・方法、である。回答方法については5件法とし、それぞれ4~0点で得点化した。平均値と標準偏差を算出し、各職種の得点の比較にはKruskal-Wallis検定、及びDunn検定を行った(p<0.05)。 【倫理的配慮】弘前大学大学院保健学研究科の倫理審査委員会の承認を得て実施した(整理番号:2019-030)。 【結果】研究協力が得られた9施設に質問紙158部を配布し、返信117部(回収率74.1%)、有効回答は98部(62.0%)であった。 1) 対象者の属性:調査対象者は、看護職者50名、医師19名、診療放射線技師29名、職業経験年数は19.4±10.0年、原子力災害医療に対応するメンバーは77名(78.6%)であった。原子力災害医療に携わることになった契機は、「所属からの任命」34名(34.7%)、「自ら希望した」22名(22.5%)、「所属部署が原子力災害を担う」16名(16.3%)、その他12名(12.3%)、無回答14名(14.2%)であった。原子力災害医療の研修受講経験者85名(86.7%)、原子力災害医療に関心がある者は66名(67.3%)であった。 2) 看護職者に期待する知識:回答が「ややそうである」の3点を基準に、3職種全体で平均3.0以上であったのは10項目であった。「放射線の基礎」1項目(自然放射線)、「放射線防護」4項目(放射線防護の3原則、線量限度、個人線量計の取り扱い等)、「被ばく医療」3項目(汚染と 被ばくの違い、救命優先の原則等)、「放射線物質による汚染・被ばく傷病者の処置対応及び看護援助」2項目(除染方法、救命処置)であった。3職種間の比較で、看護職者の値が医師及び診療放射線技師と比べ有意に低かったものは、「放射線の基礎」5項目(放射線の単位や性質等)、「放射線の組織・人体影響」4項目(確率的影響・確定的影響、放射線感受性等)、「放射線防護」1項目(ICRP防護の3原則)、「内部被ばく」1項目(預託実行線量と内部被ばく量との関連)の4分類11項目であった。 【考察】調査対象者の約8割が原子力災害医療の対応メンバーで、その約9割が研修を受講し、原子力災害医療に関心のある者が6割強であった。原子力災害医療に携わる契機は様々だが、対応メンバーになったことで原子力災害拠点病院の役割を認識し、原子力災害医療に必要な知識・技術を学習している対象者であると考える。 3職種が看護職者に期待する知識としては、自然放射線を受けていることを知り、放射線防護の3原則を基に不要な被ばくを避けるための知識・技術を持ち、個人の線量管理を行うこと、そして汚染と被ばくの違いを理解し、汚染・被ばく傷病者の処置では救命優先の原則に基づいて、適切な除染処置を行うことが、原子力災害医療を携わる看護職者に期待される実践能力であると示唆された。 3職種間の比較において、医師及び診療放射線技師が看護職者に期待する知識としては、放射線の基礎知識を持ち、線種を判断するためのツールを活用し、放射線防護や汚染拡大防止の対策を行い、2次被ばくによる不要な被ばくは極力避けるといった専門職業人として過度な放射線から身を守るための知識を持つこと、放射性感受性の違い等放射線の人体・組織影響への知識を有すること、緊急被ばく医療の対象者の創部汚染や高線量被ばく・内部被ばく等被ばく状況を考慮した処置・治療への知識を持つことが示唆された。 【結語】本研究での原子力災害医療に携わる看護職者に期待される被ばく医療の実践能力は、以下の通りである。 1)3職種が看護職者に期待する知識は、放射線防護を行い、汚染と被ばくの違いを理解し、救命優先の原則に基づき除染処置ができることであった。 2)医師及び診療放射線技師が看護職者に期待する知識は、放射線の基礎知識を活用し、放射線防護や汚染拡大防止対策を行い、放射線の組織・人体影響を考慮し緊急被ばく医療の対象者への対応ができることであった。 |
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会議概要(会議名, 開催地, 会期, 主催者等) | ||||||
内容記述タイプ | Other | |||||
内容記述 | 日本放射線看護学会 | |||||
発表年月日 | ||||||
日付 | 2021-09-18 | |||||
日付タイプ | Issued |