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アルゴンイオンによる液性因子を介した細胞致死効果の バイスタンダー効果誘導
https://repo.qst.go.jp/records/71522
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Item type | 会議発表用資料 / Presentation(1) | |||||
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公開日 | 2014-10-14 | |||||
タイトル | ||||||
タイトル | アルゴンイオンによる液性因子を介した細胞致死効果の バイスタンダー効果誘導 | |||||
言語 | ||||||
言語 | jpn | |||||
資源タイプ | ||||||
資源タイプ識別子 | http://purl.org/coar/resource_type/c_c94f | |||||
資源タイプ | conference object | |||||
アクセス権 | ||||||
アクセス権 | metadata only access | |||||
アクセス権URI | http://purl.org/coar/access_right/c_14cb | |||||
著者 |
鈴木, 雅雄
× 鈴木, 雅雄× al., et× 鈴木 雅雄 |
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抄録 | ||||||
内容記述タイプ | Abstract | |||||
内容記述 | 1. はじめに 本研究課題では、イオンビームによって生じるバイスタンダー効果の誘導因子を明らかにすることを最終目的として研究を進めている。炭素・ネオン・アルゴンイオンマイクロビームを用いて行ったこれまでの研究より、ヒト由来正常細胞の細胞致死効果に関して、マイクロビーム照射後3時間で炭素イオン照射細胞ではギャップジャンクションを介した細胞間情報伝達機構によるバイスタンダー効果が観察されたが、ネオン・アルゴンイオン照射細胞ではバイスタンダー効果は観察されないことが判った。そこで細胞間情報伝達機構以外のメカニズムによるバイスタンダー効果誘導を明らかにする目的で、マイクロビーム照射後の細胞致死効果の時間変化を調べることにより、マイクロビームを照射された細胞よりメディウム中に湧出される未知因子によるバイスタンダー効果誘導の有無を調べた。 \n2. 実験 ヒト正常細胞は、公的な細胞バンクより入手したヒト皮膚由来正常線維芽細胞を用いた。マイクロビーム照射後、液性因子に対するラディカルスキャベンジャーとしてジメチルスルホキシド(DMSO)とアスコルビン酸(AsA)をそれぞれ培養液を添加し、0.5時間、3時間、24時間炭酸ガスインキュベーター内に保持後それぞれのタイミングでの細胞増殖死をコロニー形成法で調べた。重イオンマイクロビーム(炭素、ネオン、アルゴンイオン)は、HZ1ポートに設置された細胞局部照射装置で利用可能な220MeV炭素イオン、260MeVネオンイオン、460MeVアルゴンイオンを用いた。マイクロビームは、直径36mmの照射用シャーレ面上にコンフルエント状態に培養した細胞に対して16x16=256点の格子状に照射を行った。各照射点に対して直径20µmのビームサイズで炭素イオン8個、ネオンイオン2個、アルゴンイオン1個を照射した。 \n3. 結果と考察 炭素イオン照射試料の細胞生存率は、0.5・3時間で90%前後となり、ギャップジャンクション阻害剤添加によってほぼ100%になった。また、24時間では生存率はギャップジャンクション阻害剤の有無に係わらずほぼ100%となった。ネオンイオン照射試料では、0.5・3・24時間何れにおいても、ギャップジャンクション阻害剤の有無に係わらず生存率はほぼ100%となった。一方アルゴンイオン照射試料では、0.5・3時間では生存率はほぼ100%であったが、24時間では生存率は約90%まで減少した。さらに、ギャップジャンクション阻害剤を併用しても同様に生存率は約90%となった(図1)。これはDMSOを添加しても変化はなかったが、アスコルビン酸を併用することによって生存率が100%まで上昇した(図2)。以上の結果より、アルゴンイオン照射では、アスコルビン酸によって抑制される何らかの因子が周囲の環境(メディウム中)に放出され、その因子を介したバイスタンダー効果によって細胞致死効果が増幅されたことが示唆された。 |
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会議概要(会議名, 開催地, 会期, 主催者等) | ||||||
内容記述タイプ | Other | |||||
内容記述 | 第9回高崎量子応用シンポジウム | |||||
発表年月日 | ||||||
日付 | 2014-10-10 | |||||
日付タイプ | Issued |