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癌治療に貢献できる放射線治療生物学の展開 基礎放射線研究の立ち位置
https://repo.qst.go.jp/records/63147
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Item type | 会議発表用資料 / Presentation(1) | |||||
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公開日 | 2009-07-13 | |||||
タイトル | ||||||
タイトル | 癌治療に貢献できる放射線治療生物学の展開 基礎放射線研究の立ち位置 | |||||
言語 | ||||||
言語 | jpn | |||||
資源タイプ | ||||||
資源タイプ識別子 | http://purl.org/coar/resource_type/c_c94f | |||||
資源タイプ | conference object | |||||
アクセス権 | ||||||
アクセス権 | metadata only access | |||||
アクセス権URI | http://purl.org/coar/access_right/c_14cb | |||||
著者 |
岩川, 眞由美
× 岩川, 眞由美× 今井, 高志× 岩川 眞由美× 今井 高志 |
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抄録 | ||||||
内容記述タイプ | Abstract | |||||
内容記述 | はじめに:世界的流行となった新型インフルエンザ感染症対策において、ウィルスタイプ診断、ウィルス分離および株樹立、ウィルス表現型の解析、そしてワクチンの製造など、臨床を支える基礎技術および研究は、必須のstate-of-artとしての重要な役割を示した。翻って、爆発的な患者増を迎えた臨床放射線にとって、基礎放射線生物学の存在意義は、どこにあるのだろうか?その疑問に答える一つのケースとして、私達の研究経緯および成果を報告する。 \n材料・方法:「腫瘍の分子生物学的特徴あるいは患者個人の遺伝子型に応じた治療の個別化研究」を目的に収集された、腫瘍試料 500例、血液試料 2700例。腫瘍サンプルに対して、マイクアレイを用いた発現解析および免疫組織化学染色を用いた解析にて、放射線治療効果マーカーを選出した。一方、血液から採取した白血球DNAに対して、多型解析を行い、有害事象関連マーカーを選出した。更に細胞株やマウスモデルを用いた実験を補助研究とした。 \n結果:子宮頸癌放射線治療前および中に採取された腫瘍生検材料から抽出したRNAを用いてマイクロアレイ解析結果と、ホルマリン固定パラフィン標本に対する免疫組織化学染色結果を検討したところ、既知の放射線反応分子群や細胞外マトリックスに関連する数種の分子群が、照射により、発現変化することが明らかとなった。また、細胞外マトリックスに関連する数種の分子には、その発現変化量が、治療効果と関連するものを見いだし、それらの分子が「治療効果マーカー」である可能性を示した。更に、細胞株および動物モデルを用いた補助研究により、これら分子相互の関連を示唆するパスウェイが示唆された。また、血液試料から抽出したDNAを用いて、有害事象関連多型候補マーカーのタイピングを行い、そのタイピング結果と詳細な臨床情報との関連を検討した結果、DNA修復あるいは細胞外マトリックスに関連する数種の遺伝子上に、放射線治療後有害事象発生と関連する一塩基多型およびそのハプロタイプを見いだした。 \n考察・結論:私達は、ゲノム医科学の臨床応用を目的として、臨床放射線治療医の暖かい協力支援のもと、現在まで7年余、継続的に研究を行ってきた。クリーンベンチからの風が臨床に届くには、基礎研究者の「ブレークスルー」が大前提であるとはいえ、現場医師の「医学は科学であるという認識」と「自らの研究経験から得た基礎研究への理解」に負うところが大きい。現在、私達の遺伝子多型研究は、IAEAやJCOG主導の放射線治療プロトコル研究に、想定される有害事象出現に関わる重要な付随研究として盛り込まれている。更に、私たちの技術や研究成果は、放射線治療抵抗性腫瘍に対する新治療併用適応患者選別に応用できると考え、近い将来の追い風を感じている。今回、臨床サンプルを用いた基礎的研究を中心に、現在までに取り組んできた課題とその成果について報告する。この私達の一つのアプローチを、本シンポジウムにおける活発な討論の端緒としたい。 |
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会議概要(会議名, 開催地, 会期, 主催者等) | ||||||
内容記述タイプ | Other | |||||
内容記述 | 第39回放射線による制癌シンポジウム第48回日本医学放射線学会生物部会学術大会 | |||||
発表年月日 | ||||||
日付 | 2009-07-11 | |||||
日付タイプ | Issued |